伊作久長

伊作久長（いざく ひさなが）

伊作久長は、鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての武将であり、薩摩国島津氏の分家である伊作氏の初代当主です。

生涯

島津氏宗家3代当主である島津久経の次男として生まれました。鎌倉幕府の命により、元の再襲来に備えるため、父・久経と共に薩摩へ下向しました。弘安4年（1281年）には、父から薩摩伊作荘、日置荘、信濃国太田荘の地頭職を譲り受けました。同年、元軍が再び襲来すると、博多を防衛し、弘安の役後も警固の任に就きました。

弘安7年（1284年）に父・久経が亡くなり、兄・忠宗が守護として薩摩に入ると、久経に代わって博多警固の任を20年にわたり務めました。その後、自身の領地である伊作に入り、亀丸城を築きました。文保元年（1317年）には、長男の宗久に家督を譲りました。

延元3年（1337年）、宗久が足利尊氏に味方し、北朝方として畿内・北陸方面へ遠征すると、亀丸城の留守を預かりました。伊集院忠国ら薩摩南部の南朝方が伊作に侵攻してくると、交戦しましたが、勝敗はつきませんでした。

興国2年/暦応4年（1341年）、死去しました。

系譜

父：島津久経
母：不詳
妻：不詳
長男：伊作宗久
男子：二郎三郎
男子：伊作久俊
* 男子：恒吉久行


伊作久長は、武将としてだけでなく、領主としてもその手腕を発揮し、伊作氏の基盤を築いた人物として知られています。

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