伊去波夜和気命神社

伊去波夜和氣命神社（いこはやわけ（わき）のみことじんじゃ）

宮城県石巻市に鎮座する伊去波夜和氣命神社は、延喜式神名帳に記載される式内社の一社です。石巻市内には、この神社を名乗る二つの社があります。

伊去波夜和氣命神社（渡波大宮）

祭神

猿田彦神
武甕槌神
経津主神
天照皇大神
倉稲魂命（豊受大神）

これら五柱の神々の総称が『伊去波夜和氣命』とされています。

由緒

創建年代は不明ですが、当初は別の場所に社殿があり、寛政8年（1796年）に現在の渡波大宮に遷座しました。延喜式神名帳には陸奥国内の式内社百座のうちの一座として記載され、『浜大明神』や『鹽盛明神』とも呼ばれていました。現在は通称「明神社」として、豊漁・海上安全、そして製塩の神として地域の人々に信仰されています。

祭神である猿田彦命は塩土老翁神と同一視されており、武甕槌命と経津主命は奥州一之宮である鹽竈神社の祭神です。また、天照大御神と倉稲魂神は伊勢神宮の内宮・外宮の祭神でもあります。

2011年3月11日に発生した東日本大震災では、神社が鎮座する渡波地区も津波により甚大な被害を受けました。境内社や社務所、宮司宅も被害を受けましたが、鎮守の森に囲まれ、地面より少し高い位置にあった拝殿には多くの人々が避難し、無事でした。

震災後、ボランティアや崇敬者の尽力により、神社を中心に地域一丸となって復興が進められています。

境内（震災後）

参道や境内には、絵馬殿、奉納相撲の土俵、石祠などが置かれています。

社殿（拝殿・幣殿・本殿）

境内社

八雲神社（祭神：素戔嗚尊）
氏神社（祭神：稲荷神）
祖霊社：東日本大震災で亡くなられた人々の慰霊のため、2013年3月に京都東ライオンズクラブより寄進されました。

伊去波夜和氣命神社（石巻市水沼）

祭神

塩土老翁命

由緒

創建・由緒は共に不明です。一説には白鳳15年（686年）に創建されたとされ、式内社の伊去波夜和氣命神社の論社とされています。

外部リンク

伊去波夜和気命神社　（宮城県神社庁）

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