伊号第十五潜水艦 (2代)

伊号第十五潜水艦（2代）について

伊号第十五潜水艦（2代）は、日本海軍が計画した潜水艦で、一般的には伊十三型[[潜水艦]]の3番艦として認識されています。しかし、法令上は伊九型[[潜水艦]]の8番艦として扱われていました。この艦名は、先に存在した伊号第十五潜水艦 (初代)から受け継がれたものです。

艦歴

この潜水艦は、改⑤計画における潜水艦甲、仮称艦名第5092号艦として計画が始まりました。当初の計画では、伊号第十二[[潜水艦]]と同型艦として建造される予定でしたが、1943年後期に伊四百型[[潜水艦]]の建造隻数削減に伴い、その代替として伊号第十三[[潜水艦]]と同様の基本計画番号J35Cに基づいて建造されることになりました。

1943年4月30日、川崎重工業泉州工場にて起工されました。その後、1944年1月25日に正式に伊号第十五潜水艦と命名され、伊十型潜水艦の6番艦として呉鎮守府に所属することになりました。同年4月12日に進水し、その後は川崎重工業本社艦船工場へ移送され、艤装工事が継続されました。11月20日には、艤装員事務所が神戸市川崎造船所内に設置され、事務を開始しました。

1945年6月には、本艦をガソリン輸送潜水艦として使用することが決定されました。しかし、工事の進捗度が約80%に達した時点で工事が中止となり、終戦を迎えることとなりました。結局、未完成のまま1946年4月に紀州沖で海没処分されました。

脚注

注釈:

本艦は、伊号第十三[[潜水艦]]と同様の設計に基づいて建造されたが、その艦歴は短く、実戦に参加することはありませんでした。

脚注:

海軍省の関連資料には、本艦の命名や所属、艤装に関する詳細な記録が残されています。

参考文献

以下は、本記事の作成にあたり参考にした文献です。

海軍省 昭和19年1月25日付 達第17号、内令第200号、内令第204号、内令第211号。
海軍省 昭和19年12月16日付 内令員第2475号。
大阪警備府 昭和20年8月31日付『大阪警備府管下艦艇（未成艦ヲ含ム）目録』。
大阪警備府 昭和20年8月31日付『大阪警備府管下艦艇船体兵器機関艤装品目録』。
近畿海軍監督部 昭和20年8月31日付『大阪方面所在艤装艦艇船体兵器機関艤装品目録』。
世界の艦船 No. 469 増刊第37集 『日本潜水艦史』、海人社、1993年。
福井静夫 『写真 日本海軍全艦艇史』、ベストセラーズ、1994年。ISBN 4-584-17054-1
防衛研修所戦史室 『戦史叢書』 第88巻 『海軍軍戦備(2) -開戦以後-』、朝雲新聞社、1975年。
明治百年史叢書 第207巻 『昭和造船史 第1巻（戦前・戦時編）』、原書房、1977年。
歴史群像 太平洋戦史シリーズ Vol. 17 『伊号潜水艦』、学研、1998年。

もう一度検索