伊島 (阿南市)

伊島の概要

伊島（いしま）は、徳島県阿南市伊島町に位置する美しい小島です。全域が室戸阿南海岸国定公園に指定されているこの島は、自然景観が豊かで、訪れる人々に穏やかなひとときを提供しています。

地理

伊島は、四国最東端の蒲生田岬の東方6キロメートルにあり、紀伊水道の中に位置しています。この島の西側には無人島の前島と棚子島が存在しており、島々の周囲は穏やかな海に囲まれています。島の地質は主に砂岩から成り、面積の約75%は山林が広がっています。集落は西方の前島との間にある水道に面した約2ヘクタールの平地に点在しています。

人口と過疎化

2023年5月31日現在、伊島には61世帯、115名が住んでいます。この数は1990年3月31日の279名から大幅に減少しており、過疎化が進行していることが懸念されています。この人口減少は、若い世代の流出や地域の活力の低下を反映しています。

沿革

伊島の歴史は、承応3年（1654年）にまで遡ります。この年に神野惣右衛門が領主・森甚五兵衛の命を受けて島に移住しました。その後、元治元年（1865年）12月20日には集落の大部分が火災により消失しましたが、復興が進められました。しかし、明治16年（1883年）には再び火災が発生し、島の大半が焼失しました。それでも地域住民たちは力を合わせて復興を果たしました。さらに、平成13年（2001年）には「伊島及び周辺沿岸」が日本の重要湿地500に選定され、環境保護の取り組みが一層強化されることとなりました。

施設

伊島には、いくつかの重要な施設が存在します。阿南伊島郵便局や伊島灯台、阿南市立伊島中学校、阿南市立伊島小学校があります。また、當所神社や松林寺（高野山真言宗）も地元の文化や伝統を支える重要な存在です。

交通アクセス

伊島は本土と連絡船で結ばれています。伊島連絡交通有限会社が運営する伊島・答島航路により、阿南市津乃峰町の答島港と伊島漁港の間をつなぐ連絡船「みしま」が一日三往復します。この船は2020年に建造された軽合金船で、所要時間は約30分です。答島港には牟岐線の阿波橘駅があり、交通の便も整っています。

以上のように、伊島は歴史と自然が交差する興味深い場所です。訪れる人々にとって、静かな環境で心を癒す時間が待っています。

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