室戸阿南海岸国定公園

室戸阿南海岸国定公園は、1964年6月1日に指定された、四国南部の海岸線に沿って広がる国定公園です。内陸部を含まず、純粋な海岸公園であることが特徴です。高知県の室戸岬は、足摺岬と並び高知県を代表する景勝地で、海岸段丘と亜熱帯性の樹林が織りなす独特の景観が見られます。一方、徳島県南部には、高さ200mにも及ぶ断崖絶壁が連なる千羽海崖や、リアス式海岸の美しい風景が広がる橘湾があります。また、アカウミガメの産卵地として知られる日和佐海岸など、多様な表情を持つ海岸線が続いています。

この公園の海域には、無数の島々が点在し、その中には、弁天島亜熱帯性植物群落や津島暖地性植物群落などの貴重な天然記念物も含まれています。黒潮の影響による速い潮流と、市街地や工場の少なさから、この地域の海水は非常に透明度が高く、豊かな海産物に恵まれています。また、波の高さでも知られ、高知県東洋町の生見海岸や徳島県の宍喰海岸は、西日本有数のサーフィンスポットとしてサーファーに人気です。

公園内には、以下のような主な景勝地があります。

室戸岬: 海岸段丘と亜熱帯性樹林が特徴的な高知県を代表する岬。
千羽海崖: 高さ200mの断崖絶壁が連なる迫力のある景勝地。
橘湾: リアス式海岸の美しい風景が広がる湾。
蒲生田岬: 太平洋に突き出した岬で、美しい海岸線が特徴。
伊島: 豊かな自然が残る島。
竹ヶ島海中公園: 海中景観を楽しめる公園。
大浜海岸（日和佐海岸）: アカウミガメの産卵地として知られる砂浜海岸。
海老ヶ池: 海岸近くにある池。

この公園は、室戸ユネスコ世界ジオパークにも指定されており、その地質学的価値も高く評価されています。室戸阿南海岸国定公園は、変化に富んだ海岸景観と豊かな自然、そして様々なアクティビティが楽しめる魅力的な場所です。

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