伊島村

伊島村の歴史と変遷

伊島村（いしまそん）は岡山県御津郡にあり、1900年4月1日まで存在していた村です。この村はかつて御野郡に属しており、周囲の村々と合併を経て形成されました。村名の由来は、「井戸のある島」に由来し、万成村には質の高い水が湧き出る井戸があったと言われ、古くから旅人に親しまれていました。

村の沿革

1875年の合併

1875年に福居や市場、奥坂、西坂、新野といった地域が一つになり、津島村としての形が整いました。また、上伊福村としての地域も形成されました。この年は両方の村の基礎が固まる重要な年でした。

1883年の制度変更

1883年には新たに連合戸長役場制度が発足し、御野郡第三部戸長役場が上伊福村に設置され、津島村、万成村を管轄するようになりました。この制度により村の統治が進みました。

1889年の村制施行

町村制の施行により、1889年6月1日に3つの村が合併して伊島村が誕生しました。その後、村名称は古い村名が引き継がれ、役所は上伊福に置かれました。

岡山市への編入

1999年には上伊福の一部が岡山市に編入され、それ以後の村の運命が変わることになります。2000年4月1日に津高郡と御野郡が合併し、御津郡が成立させました。そして1907年には大日本帝国陸軍第17師団が設置され、地域社会において軍事的な存在感も増していきます。

合併後の変遷

1921年3月1日、伊島村は岡山市に完全に編入され、廃村となりました。この変遷に伴い、上伊福は岡山市上伊福として引き継がれ、津島村と万成村は岡山市の大字となりました。その後の数年間においても地域名は変化を遂げ、上伊福は現在のように多くの町に分かれ、津島、万成もそれぞれの町が形成されました。

教育および主要施設

村の教育の拠点として、伊島尋常高等小学校が設立され、現在の岡山市立伊島小学校へと発展しています。また、当時の主要施設としては、大日本帝国陸軍第17師団の司令部、岡山衛戌病院などがあり、後者は現在の国立病院機構岡山医療センターの前身となっています。岡山県種畜場などもこの地域に存在していました。

まとめ

伊島村はその形成から廃止まで、多くの歴史的背景を持つ村でした。合併や制度の変化、地域の発展など、さまざまな要因が交わりつつ現在の岡山市の一部となりました。もはやその名は地域社会に残るものの、当時の村は岡山の歴史の一端を担っていたのです。

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