御津郡

御津郡の概要

御津郡（みつぐん）は、かつて岡山県に存在した行政区画で、1900年に設立されました。郡はその後、徐々に区域が縮小し、最終的に2007年に消滅しました。この記事では、御津郡の歴史や編成の変遷について詳しく解説します。

郡域の説明

御津郡が発足した1900年当初は、岡山市の北区と南区、加賀郡の一部、そして久米郡の一部を含んでいました。具体的には、現岡山市の一部（旭川以西や笹ヶ瀬川以東）や吉備中央町、美咲町の一部がその領域に入っていました。

歴史的背景

御津郡は明治33年（1900年）に、御野郡および津高郡の一部の区域を基に設置されました。郡役所は初めに石井村に置かれ、当初は31の村が所属していました。旧御野郡からは9村、旧津高郡からは22村が郡に含まれていました。

明治37年（1904年）には、上田村と富津村が合併して円城村が誕生し、1915年には金川村が町制を施行して金川町となりました。その後、1921年には岡山市に編入される村が増え、次第に村の数は減少していきました。これにより、郡の編成は1町29村から始まり、最終的には1町まで縮小しました。

郡の役割の変化

大正12年（1923年）には郡会が廃止されながらも、郡役所は存続しました。しかし、1926年には郡役所自体も廃止され、以降は御津郡が単なる地域の名称として位置付けられるようになりました。昭和にはいり、郡域の一部が岡山市に編入される一方、いくつかの村が合併し新たな町や村が設立されました。

特に、1950年代には数度の合併が行われ、御津町が赤磐郡の他の村と合併したり、岡山市により多くの村が編入されていきました。

消滅とその後

昭和34年（1959年）からは郡内の町が合併を進め、1967年に建部町が他の町と合併し新たな形態を持つようになりました。しかし、最終的に2005年には御津町が岡山市に編入され、与えられた名称が失われることとなりました。その翌年の2007年には建部町も岡山市に合併され、御津郡は完全に消滅しました。

結論

御津郡の歴史は、岡山県の地域行政の変遷を色濃く反映しており、設立から消滅までの経過は、合併や区域の変更の際に地域の住民に与えた影響を物語っています。今日ではその名は消えましたが、岡山県の歴史の中で重要な役割を果たしてきた郡であったことは間違いありません。

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