伊東秀子

伊東秀子の生涯：弁護士、政治家としての足跡

伊東秀子は、1943年8月15日に満洲国で生まれ、日本の弁護士、政治家として活躍しました。衆議院議員を2期務め、その活動は多岐にわたります。夫は北海道大学教授を務めた伊東倫厚です。

生い立ちと弁護士への道

満洲国で出生後、父の故郷である鹿児島県で育ちました。東京都立戸山高等学校、東京大学文学部を卒業後、家庭裁判所調査官を経て、1979年に35歳で司法試験に合格。司法修習34期を経て1982年に弁護士登録し、札幌弁護士会に入会しました。

政治家としての活動

当初は日本共産党に所属していましたが離党し、1990年の第39回衆議院議員総選挙で北海道第1区から日本社会党公認で出馬。横路孝弘道知事や竹村泰子参議院議員の支援を受け、憲政史上最多得票で初当選。鈴木喜久子らと共にマドンナ議員として注目を集めました。東京佐川急便事件では、事件と小沢一郎の関係を追及し、その名を知らしめました。1993年には再選を果たし、小森龍邦らと共に社会党左派の論客として知られるようになります。

1994年4月25日に小沢一郎が「どの女と寝ようがいいじゃないか」と発言すると、「女性蔑視である」と厳しく批判。白川勝彦ら自民党リベラル勢力と連携し、自社さ連立政権誕生に尽力しました。

北海道知事選への挑戦とその後

1995年には自民党道連会長の佐藤孝行から北海道知事選挙への立候補を要請され、社会党から除名処分を受けながらも自民党・自由連合の推薦と新党さきがけの支持を受け出馬。しかし、前知事後継で新進党などが推薦する堀達也に敗れ、次点で落選しました。1999年・2003年の道知事選にも無所属で出馬しましたが、いずれも当選には至りませんでした。また、小樽市の銭湯を相手取った人種差別の民事訴訟では、有道出人の主任弁護人を担当しました。

その後は弁護士活動に専念し、恵庭OL殺人事件や櫻井忠などの弁護を担当。2007年道知事選では荒井聰を支援しましたが、現職の高橋はるみに敗れました。同年7月には亀井静香からの要請を受け、国民新党の比例代表候補として参院選に出馬しましたが、落選しました。

政策と著書

選択的夫婦別姓制度導入に賛同し、「家族法に於いては、男女共同参画社会に適合する法律の改正が必要」と述べています。

著書には『めぐりくる季節』『政治は、いまドラマティック。: インサイドレポート村山政権誕生』『ひとりから、ひとりでも』『恵庭OL殺人事件 こうして「犯人」は作られた』『父の遺言 戦争は人間を「狂気」にする』などがあります。

親族

物理学者の上坪宏道、テレビプロデューサーの上坪隆、英文学者の上坪正徳は兄です。

伊東秀子の活動は、弁護士、政治家として多岐にわたり、日本の社会に大きな影響を与えました。

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