伊藤俊夫

伊藤 俊夫について

伊藤俊夫（いとう としお）は、1907年10月30日に北海道札幌市で生まれた、日本の著名な農業経済学者である。彼は長い学術キャリアを持ち、北海道大学で名誉教授として高い評価を得るとともに、日本学術会議のメンバーとしても貢献した。

学歴と初期の経歴

伊藤は、1925年に高知県立第一中学校を卒業後、1928年に北海道帝国大学予科を終え、その後農学部農業経済学科に進学した。1931年に大学を卒業し、さらに大学院に進学。1936年に修了した彼は、同年に助手として同大学に採用された。1941年には京城帝国大学法文学部の助教授に就任し、教育の場でも抜群の才能を発揮した。

戦後のキャリア

戦後、伊藤は日本に帰国し、1946年から帯広獣医畜産専門学校の教授を務めることになる。1947年には北海道帝国大学法文学部の助教授に再任。1948年には農学博士の学位を取得後、1949年に法文学部の教授に昇格する。彼は1950年から法経学部教授、1953年から経済学部教授を務め、1960年から1961年にかけて経済学部長の役職も担った。彼の学位論文「景気論と利子論に関する研究」は、経済学博士号を取得する際に特に評価された。

1971年に定年退官した伊藤は、名誉教授の資格を得た。1981年には勲二等瑞宝章を受賞し、1998年には叙従三位に叙された。特に学界においては、1957年から日本学術会議の会員として活動を続け、その貢献を称賛された。

受賞歴と著作

伊藤の業績は数々の賞に結びついている。1970年には北海道文化賞を受賞し、その名声は高まる一方であった。彼はまた多くの著書を執筆し、農業経済学の発展に寄与した。その中には以下のような著作がある：

• - 『農産物價格豫測の格率』（1936年）
• - 『南洋群島の土人政策』（1939年）
• - 『農業経済の現象形態』（1942年）
• - 『農政学概論』（1951年）
• - 『酪農経済論』（1951年）
• - 『北海道酪農の研究』（1952年）
• - 『景気論と利子論』（1958年）
• - 『繊維市場としての北海道』（1960年）
• - 『北海道の産業』（1963年）
• - 『道民生活の実態』（1968年）
• - 『地域開発金融の実態』（1975年）
• - 『伊藤俊夫教授古稀記念論文集』（1977年）

これらの著作は、彼の深い知識と見識を示すものであり、農業経済学の分野において重要な資料として位置づけられている。

結論

伊藤俊夫は、農業経済学の発展に多大な貢献をした人物であり、その意義は教え子たちや後世の研究者に引き継がれています。彼の学術的業績や著作は、今もなお評価され続けており、農業経済の重要な指導者と位置づけられています。

もう一度検索