伊藤幟

伊藤 幟について

伊藤幟（いとう のぼり、1898年6月23日 - 1963年3月22日）は、日本の政治家であり、画家としても知られる人物です。彼は福島県本宮市に生まれ、早稲田大学を卒業後、地元の政治や芸術に大きく貢献しました。自由民主党に所属し、衆議院議員を1期務め、また福島県議会で多くの重要な役職を歴任しました。

初期の経歴

伊藤は1898年に福島県安達郡本宮町で生まれました。教育を受ける中で、彼は福島縣立安積中學校を経て、早稲田大学を卒業しました。卒業後の1925年、地元の本宮町議会議員に当選し、以後5期にわたり議席を維持しました。この間に彼は地域の発展に努め、特に馬匹や畜産業の振興に貢献しました。1929年には安達馬匹組合の長に就任し、その活動を通じて地域の農業と経済の発展を図りました。

町村会や美術活動

1949年には、全国町村長大会に出席した際、皇居を訪れて昭和天皇に町村会会長としての御礼を述べる役割も果たしました。1930年には福島県美術協会を創設し、美術の普及にも寄与しました。特に、画家石井柏亭との親交が深く、彼を審査委員長に招いて、十数年にわたり公募展を開催しました。彼自身も油絵を制作し、1937年に『柿と霊山』という作品が一水会展に入選するなど、画家としても活動を展開しました。

政治家としての足跡

戦後の1942年、彼は福島県議会議員選挙に安達郡選挙区から当選し、以後5期を務めました。1946年には本宮町の町長に就任し、1951年には第37代福島県議会副議長、さらに1959年には第41代議長に選出されるなど、地域政治の重要な役割を果たしました。このように、伊藤は地元の発展に大きく寄与し、6つの役職を歴任しました。

受章と晩年

1960年には、彼の功績が認められ藍綬褒章を受章しました。1960年の第29回衆議院議員総選挙では福島1区から初当選し、国政にも進出しましたが、在職中の1963年3月22日に九段宿舎にて65歳で亡くなりました。

家族

彼の家族には、立憲政友会の福島県議会議員であった父・彌や歌手として活躍した弟・久男がいます。伊藤家の別荘「蛇の鼻御殿」は、1996年に登録有形文化財として登録されており、彼の父と共に百果園を造ったことも語り継がれています。彼の活動は、地域の人々にとっての模範とされ、後世における地域振興の基盤を築いたと言えるでしょう。

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