伊藤龍郎

伊藤龍郎（いとう たつろう）は、1936年7月23日に愛知県で生まれた日本の銀行家です。彼は、あさひ銀行の頭取を務めたことで知られています。

生い立ちと銀行員としてのキャリア

伊藤氏は、印刷業を営む家庭に生まれました。1959年に名古屋大学経済学部を卒業後、協和銀行に入行しました。若くして将来の頭取候補として嘱望され、企画や人事といった中枢部門でキャリアを積み重ね、複数の支店長も歴任しました。

協和銀行と埼玉銀行の合併においては、常務企画本部長として初期段階から交渉に携わり、合併後には大蔵省との折衝も担当しました。あさひ銀行発足後には、副頭取埼玉駐在として、浦和市に住居を移し、行内の融和を促進しました。

あさひ銀行頭取として

1997年に伊藤氏はあさひ銀行の頭取に就任しました。当時、金融業界は再編の波にさらされており、伊藤氏は難しい経営判断を迫られることになりました。2001年9月には、大和銀行との経営統合を決断しましたが、株価の急落や中間決算での赤字予想の責任を取り、同年10月25日に辞任しました。この際、役員退職慰労金も受け取りを辞退しました。

経歴

1959年：名古屋大学経済学部卒業後、協和銀行（現：りそな銀行）入行
1986年：協和銀行取締役
1989年：協和銀行常務企画本部長
1991年：協和銀行と埼玉銀行が合併し、協和埼玉銀行が誕生。専務取締役企画本部長に就任
1994年：協和埼玉銀行副頭取埼玉駐在
1997年：協和埼玉銀行頭取
* 2001年：10月25日付けで退任

伊藤龍郎は、激動の金融業界において、その手腕と責任感をもって経営にあたった人物として、記憶されています。

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