協和銀行

株式会社協和銀行

株式会社協和銀行は、かつて日本の都市銀行の一つとして知られていた金融機関です。この銀行は、1991年4月1日に埼玉銀行と合併し、協和埼玉銀行（後のあさひ銀行）に改称されました。現在では、りそな銀行の前身の一つとして位置付けられています。

歴史の始まり

協和銀行の起源は、第二次世界大戦末期の1945年5月に設立された日本貯蓄銀行に遡ります。この銀行は、戦時体制における全国的な貯蓄の強化策として、9つの貯蓄銀行が強制的に統合されて創立されました。当初の銀行は、それぞれ異なる所在地や営業形態を持つものでした。

日本貯蓄銀行の誕生

1945年5月、日本貯蓄銀行は以下の9つの貯蓄銀行の合併をもって設立されました。

• - 不動貯金銀行：1890年から始まり、貯蓄商品の多様化に成功した銀行であり、全国的に顧客を拡大した。
• - 内国貯金銀行：1912年に開業、零細預金者の資産を運用し、優れた成績を上げた機関投資家。
• - 安田貯蓄銀行：安田財閥系で、大阪市に本店を置く。
• - 東京貯蓄銀行：第一銀行系として設立され、協業店舗を持つこととなった。
• - 第一相互貯蓄銀行：保険会社系の銀行で、預金者に対する高利息を目指していた。

などを含む他の貯蓄銀行もまた、このバランスによって統合されました。

協和銀行への転換

戦後のインフレーションと経済混乱の中で、日本貯蓄銀行は経営が困難になり、1948年に普通銀行へと転換、更に協和銀行へと名称を改めました。この変更は、銀行が公社債から市中金融に進出しようとする動きの一環でした。

経営戦略の変化

協和銀行は、戦後から1980年代にかけて、リテールバンキングを中心とした経営戦略に移行し、多くの店舗網の再編を行いました。また、常に大企業のメインバンクにはなれず、サブバンクの地位に甘んじたという現実もありました。加えて、1980年代中頃からは中堅・中小企業と個人を重視する戦略へと転換しました。

合併とその後

1991年には、埼玉銀行との対等合併が実現し、協和埼玉銀行が誕生しました。この合併により、協和銀行の歴史は新たなページを刻むこととなるのです。この後、協和埼玉銀行は1992年にあさひ銀行へ商号変更をし、現在に至ります。

その他の特徴

協和銀行は、1981年にディック・ブルーナの人気キャラクター、ミッフィーをマスコットキャラクターとして採用しました。これにより、「ミッフィーの銀行」として知られ、多くの顧客を惹きつける要因となりました。また、協和銀行の広告では人気俳優を起用し、イメージ向上を図りました。

結論

株式会社協和銀行は、日本の金融史における重要な存在です。貯蓄銀行からスタートし、普通銀行へと転換することで、国の経済状況に適応してきました。多くの銀行と合併しながら成長を遂げ、最終的には現在のあさひ銀行としてその名を残しています。

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