会津ころり三観音

会津ころり三観音は、福島県会津地方にある三つの代表的な観音寺を指します。これらの寺を巡拝することで、人々は現世での様々な苦しみから解放され、安らかな往生を遂げられると信じられています。

三観音巡りの意義

人は生きていく中で、貪欲さ（貪）、怒り（瞋）、愚かさ（痴）という三つの毒に苦しめられます。会津ころり三観音を巡礼し、それぞれの寺で罪障消滅を祈願することで、これらの苦しみから解放されるとされています。巡礼者は現世において子孫繁栄、万願成就、寿命安楽といったご利益を得て、最終的には苦しみのない大往生を迎えることができると信じられています。

「ころり」の真意

「ころり」という言葉から、心臓疾患や脳疾患による突然死を連想する人もいるかもしれません。しかし、会津ころり三観音における「ころり」は、死を迎える際に苦しむことなく、安らかに成仏できることを意味します。観音堂にある抱きつき柱にすがることで、死の床で苦痛を感じることなく、家族に負担をかけることなく、穏やかに旅立てると伝えられています。

三観音の紹介

弘安寺（中田観音）：会津ころり三観音の一つ。
恵隆寺（立木観音）：会津ころり三観音の一つ。
如法寺（鳥追観音）：会津ころり三観音の一つ。

参考文献

会津大事典（国書刊行会）p249

会津ころり三観音は、人々の心の拠り所として、今もなお多くの参拝者を集めています。それぞれの寺が持つ歴史や文化に触れながら、自身の内面と向き合い、安らかな心を得る旅に出かけてみてはいかがでしょうか。

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