会津小鉄 (幕末)

会津小鉄について

会津小鉄（あいづのこてつ）、本名は上坂仙吉（こうさかせんきち）。1833年7月7日に生まれ、1885年3月19日に亡くなった日本の侠客です。彼は幼少期を鉄五郎という名前で過ごし、京都守護職に仕えた会津藩中間部屋の部屋頭であり、特に博徒の間で名を馳せました。また、京都の大垣屋清八の片腕としても知られています。小鉄はその後、浪曲として多く語られる武勇伝が存在しますが、史実としての信憑性は薄く、誇張された伝説が数多く含まれています。

小鉄は、その顔から全身にかけて70以上の刀傷を持ち、左手の親指と人差し指しか残っていないとも言われています。彼の背中には小町桜の文身があり、これは小野小町が桜の木の下にいる姿を模したものとされています。また、文身のこの作業が初代彫宇之によるものである可能性も指摘されています。

1867年、彼は喧嘩で他者を殺害し処刑される運命にありましたが、徳川慶喜が上洛した際に特赦を受け、博徒の上坂音吉から盃を受け取って博徒の生活を始めました。その後、白川村に一家を構えました。1883年、彼は賭博によって捕らえられ、禁錮10か月の刑にされましたが、翌年に出獄します。出獄後、彼に対する多くの子分たちが祝意を表するために白川村の彼の家を訪れたとのことです。

家庭生活においては、1849年頃から恋人と生活を共にしましたが、縄張り争いがきっかけで彼女を失いました。その後、1865年には芸者と関係を持ち、二人の子をもうけましたが、一人は彼の部下に、もう一人は九州の親分に養子に出されています。また、1872年に再婚して一子を儲けましたが、その子供は21歳で家出し行方不明になったと言われています。彼の最期は洛東であり、金戒光明寺の西雲院に埋葬されています。

彼の人生は波瀾万丈であり、数々の出来事が彼を形成しました。彼は剣術を学び、若い頃には福知山に預けられる経験がありますが、最終的には博徒として京都の地で名を馳せました。会津小鉄の年表を振り返ると、彼がどのようにして時代の流れの中で生き抜いてきたのかがわかります。特に彼は、明治維新を乗り越え、果敢にその時代を生きる姿勢を貫いた侠客でした。彼の墓は京都にあり、時を超えて彼の伝説を伝えています。

年表

• - 1833年: 上坂仙吉は元水戸藩士と太物商の娘の間に私生児として生まれます。
• - 1835年: 父が水戸に帰るが、母は息子を連れて水戸に向かう途中で行方不明となります。
• - 1845年: 福知山に預けられ、剣術を学びます。
• - 1849年: 人を殺し無罪となりますが、堅気の生活を捨て侠客の道に入ります。
• - 1851年: 京都にある会津藩中間部屋に仕官します。
• - 1853年: 縄張り争いが勃発し、喧嘩が増えます。
• - 1867年: 浪人を殺し入牢。しかし不幸は続き、事件に巻き込まれた後も数々の波乱を経験します。
• - 1883年: 賭博の罪で逮捕され、禁錮10か月の刑に。
• - 1885年: 京都の病院で53歳で夏の病に倒れ、静かに生涯を閉じます。

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