会津比売神

会津比売命（あいづひめのみこと/かいづひめのみこと）

会津比売命は、長野県諏訪地方の民間伝承に登場する女神で、諏訪信仰における重要な人物です。会津比売神社では、祭神として祀られています。

概要

会津比売命の名前の由来ははっきりとはわかっていませんが、神社周辺の松代一帯が古くから「海津（かいづ）」と呼ばれており、松代城もかつては海津城と呼ばれていたことと関連があると考えられています。

『日本三代実録』にもその名が見える式外社「會津比賣神」は、会津比売神社の祭神であるとされています。『松代町史』によれば、会津比売命は建御名方神の娘であり、初代科野国造である武五百建命の妻であると伝えられています。また、伊津速比売神と同一の神であるという説も存在します。

しかし、「阿蘇」系図では、武五百建命の妻は建御名方神の五世孫である会知早雄命の娘とされています。この会知早雄命は、伊豆早雄命の四世孫にあたります。

一説には、会津比売命の神陵は妻女山の頂上にある古墳であるとされ、妻女山の名前の由来にもなったと伝えられています。866年には、無位から従四位下を授けられるという異例の昇進を遂げています。

系譜

会津比売神社では、会津比売命は建御名方神の子である出早雄命の娘とされ、初代科野国造の妻であると伝えられています。しかし、別の系図では、建御名方神の孫である六老彦神の娘で、兄妹には鴨羽神と草奈井比売神がいるとされています。

また、可毛羽神や草奈井比売神は、建御名方神の子である伊豆速雄命の子とされ、箭津安賀多神（六老彦神）が兄であるという説もあります。

このように、会津比売命の系譜については複数の説があり、その出自は明確には特定されていません。

祀る神社

会津比売神社（長野県長野市松代町岩野）

参考文献

『松代町史』

関連項目

会津比売神社
皆神山
妻女山
武五百建命
* 飛鳥時代以前の人物一覧

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