会津若松市立第三中学校

会津若松市立第三中学校

会津若松市立第三中学校は、福島県会津若松市にある公立の中等教育機関です。地域に根ざし、開校以来、会津の伝統と新しい時代の教育を結びつけながら、多くの生徒を送り出してきました。

沿革

本校の歴史は、戦後の学制改革により新制中学校が誕生した1947年（昭和22年）5月5日に始まります。当初は、当時の会津工業高等学校と会津女子高等学校の校舎の一部を間借りして開校し、「若松市立第三中学校」として歩みを始めました。教育環境の整備が進む中で、開校から数年後の1951年（昭和26年）4月7日には、若松市栄町（現在の米代一丁目、謹教小学校の所在地）に新たな校舎が建設され、学校施設が充実しました。市名変更に伴い、1955年（昭和30年）1月1日付で現在の名称である「会津若松市立第三中学校」に改称されました。

その後、地域における教育的役割を広げ、1966年（昭和41年）5月1日には、隣接する竹田綜合病院内にベッドスクールを開設しました。これは、病気と闘う子どもたちにも学びの機会を提供する画期的な取り組みでしたが、1978年（昭和53年）4月1日には、専門的な支援体制を持つ福島県立須賀川支援学校に移管されることとなりました。

学校施設の老朽化や教育環境の変化に対応するため、1986年（昭和61年）12月23日、本校は現在地である旧第四中学校跡地に建設された新校舎へと移転しました。新しい環境のもと、教育活動は一層活発化し、1989年（平成元年）2月9日には、学校の教育理念を象徴する「大成の碑」が建立されました。

近年では、様々な分野で顕著な実績を挙げています。特に、1997年（平成9年）11月2日には全日本合唱コンクールで金賞、カワイ賞、そして文部大臣奨励賞を受賞するなど、合唱教育は全国的に高い評価を得ています。また、2000年（平成12年）には学校・家庭インターネット事業推進校に指定され、情報教育にも積極的に取り組んできました。読書活動においても、2001年（平成13年）6月24日に読書活動優秀実践校として文部科学大臣賞を表彰されています。さらに、体育教育の分野でも優れた成果を示しており、2003年（平成15年）10月22日に県学校体育優良校、2004年（平成16年）11月18日には全国学校体育研究優良校として表彰されています。PTA活動も活発であり、2004年（平成16年）8月27日には全国小中学校PTA広報誌コンクールで家庭教育新聞社長賞を受賞、2008年（平成20年）11月5日には県教育・文化関係社会教育顕著な団体として表彰を受けるなど、保護者と学校の連携も高く評価されています。

教育目標

本校の教育の根幹には、会津藩校日新館の教えを受け継ぐ校是「大成」があります。「大成」とは、志を高く持ち、弛まぬ努力によって物事を成し遂げる精神を重んじるものです。

この校是に基づき、本校では「知性豊かで、主体性に富む生徒」の育成を目指しています。

具体的には、以下の四つの資質・能力を育むことに重点を置いています。

学びとる力を持つ生徒： 自ら課題を見つけ、探究し、深く理解する力を養います。
強い意志を持つ生徒： 目標に向かって粘り強く取り組み、困難に立ち向かう精神力を培います。
豊かな人間性を持つ生徒： 他者を思いやり、協力し合い、規範意識を持って社会生活を送る態度を育みます。
健康な心身を持つ生徒： 心身ともに健やかで、活力ある学校生活を送るための基盤を作ります。

これらの目標達成に向け、学校全体で「さわやかなあいさつと歌声の響く学校」をスローガンに掲げ、日々の教育活動に取り組んでいます。

学校生活

本校の主な通学区域は、会津若松市立謹教小学校および会津若松市立日新小学校の通学区域に準じます。

交通アクセスについては、JR只見線および会津鉄道の西若松駅から北東へ徒歩およそ10分と、比較的便利な立地にあります。また、JR磐越西線会津若松駅からアクセスする場合は、会津バスに乗車し「湯川橋」バス停で下車する方法があります。自動車を利用する場合は、磐越自動車道会津若松インターチェンジから南へおよそ15分で学校に到着します。

著名な出身者

本校からは、社会の様々な分野で活躍する人材が輩出されています。その一人として、現会津若松市長である室井照平氏が挙げられます。

会津若松市立第三中学校は、豊かな歴史と伝統を背景に持ち、地域社会との連携を大切にしながら、未来を担う生徒たちの成長を支援に力を注いでいます。

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