全日本合唱コンクール

全日本合唱コンクールとは

全日本合唱コンクールは、日本全国から合唱団が参加する、合唱技術や音楽の普及向上を目的とした大会です。この大会は、一般社団法人全日本合唱連盟と朝日新聞社の主催で毎年開催されており、全国学校音楽コンクール（通称Nコン）と並ぶ二大コンクールとして広く知られています。一般的には「朝コン」などと呼ばれ、多くの合唱団にとって真剣に挑む場となっています。

コンクールの歴史

全日本合唱コンクールは1948年に始まり、第1回は「学生」「職場」「一般」の3部門で行われました。当初は関東、東海、関西、西部の合唱連盟から各部門に4団体ずつ出場し、一団体の最大人数は50人に制限されていました。1951年に部門を分け、4部門となり、その後も数回にわたり規定が変更されてきました。

1963年には初めて2日間開催され、1970年には演奏時間や団体人数に関する規定が改正され、評価方法も変更されました。以降、シード制や課題曲の復活、また中学校部門の新設など、毎年様々な進化を遂げてきています。

コンクールは、2016年には新たな審査方法を採用し、参加団体数や規模に応じて表彰の仕組みも多様化いたしました。また、2020年には新型コロナウイルスの影響で中止され、2021年にようやく全国大会が再開されました。

コンクールの形式と参加資格

現在の参加資格は第73回から適用され、合唱団は各都道府県の合唱連盟に登録が必要です。部門は中学校、高校、大学、職場、一般に分かれており、各部門にはそれぞれ異なる参加条件があります。特に中学校と高校の合同参加、大学ユース部門の新設など、柔軟な対応が見られます。

演奏規定と審査

出場団体は、課題曲と自由曲を演奏する必要があり、演奏時間には制限があります。審査員は専門的な知識を持った作曲家や指揮者などで構成され、厳正な評価が行われます。全国大会では、金、銀、銅、各賞が贈られ特別賞も設定されていて、優秀な合唱団によってその名が刻まれます。

全国大会の開催

全国大会は毎年異なる会場で行われ、各支部ごとの持ち回りで運営されます。そのため、各地での熱気ある演奏が観客を魅了し、合唱の素晴らしさを感じることができます。また、カスタムCDやDVDの販売も行われ、参加団体の演奏を手に入れることができます。

小学校部門の新設

最近では小学校部門も新設され、後の成長を見越して若い才能も育てられる場となっています。これにより、さらなる若手合唱団の育成が期待されています。

まとめ

全日本合唱コンクールは、多くの合唱団が競い合う舞台であり、音楽の技術向上や普及を図るための重要なイベントです。数十年にわたる歴史を持ち、毎年進化するその姿には、合唱音楽に懸ける情熱が反映されています。このコンクールを通じて、多くの合唱団が共に切磋琢磨し、ますます日本の合唱音楽が発展していくことが期待されています。

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