日新館

會津藩校日新館

日新館は、会津藩によって設立された藩校です。特に、戊辰戦争で活躍した白虎隊を輩出したことで、その名を知られています。江戸時代には、全国でも有数の規模を誇り、会津藩の教育の中心的な役割を果たしました。

概要

1798年（寛政10年）に会津藩家老・田中玄宰の進言により計画が始まり、1803年（享和3年）に会津若松城の西隣に校舎が完成しました。この建設には、会津藩の御用商人であった須田新九郎が多額の寄付を行っています。東西約120間、南北およそ60間の広大な敷地には、日本最古のプールといわれる水練場や天文台などが設けられ、当時の藩校としては他に類を見ないほど充実した施設でした。

日新館は、会津藩士の子弟に限定されたエリート教育の場であり、10歳になると入学が義務付けられていました。15歳までは素読所（小学）に所属し、礼儀作法、書道、武術などの基礎を学びました。成績優秀者は講釈所（大学）に進むことができ、さらに専門的な科目を学ぶことができました。専門科目には、礼式方、数学方、神道方、皇学方、天文方、雅楽方、開版方、和学所、医学寮などがありました。また、講釈所で特に優秀な者は、江戸や他の藩への遊学も許されました。

しかし、1868年（慶応4年）の戊辰戦争によって校舎は焼失し、現在残っているのは会津若松城跡の西側に位置する天文台跡のみとなっています。

復元された日新館

実際の藩校は戊辰戦争で焼失してしまいましたが、図面などの資料が残されていたため、総工費34億円をかけて1987年（昭和62年）3月に會津藩校日新館として復元されました。復元された日新館は、会津若松市河東町に位置し、博物館、道場（弓道場・武道場）、研修・宿泊施設、映画撮影所など、多岐にわたる機能を備えています。現在では、様々な武道団体が練習や合宿に利用するなど、地域に根ざした施設となっています。

観覧情報

一般料金
大人: 620円
中高生: 500円
小学生: 400円
団体料金
大人: 560円
中高生: 450円
小学生: 400円

管理者

會津藩校日新館の運営管理は、会津武士道が行っています。開館当初は会津武家屋敷（若松ガス子会社）が運営していましたが、その後、経営権が神保（会津若松市）に移り、さらに2022年3月にはオフィス佐藤（東京）へと移りました。

ロケーション

會津藩校日新館は、数多くの映像作品のロケ地としても利用されています。

テレビドラマ
新撰組!（2004年）
白虎隊（2007年）
温泉若おかみの殺人推理（2009年）
坂の上の雲（2009年）
白虎隊～敗れざる者たち（2013年）
八重の桜（2013年）
ミュージック・ビデオ
逃げ水 - 乃木坂46（2017年）

交通アクセス

磐越自動車道 磐梯河東ICから車で5分
JR東日本会津若松駅よりタクシーで15分、バスで30分
JR磐越西線広田駅よりタクシーで5分

関連項目

福島県立会津高等学校 - 日新館の流れを汲む学校。
什 (会津藩)
溝口派一刀流
川崎尚之助
丸山芳介
日新館スポーツクラブ - 日新館跡地の一部分に存在するスポーツクラブ。

外部リンク

* 會津藩校日新館

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