住吉鳥居前停留場

住吉鳥居前停留場

大阪府大阪市住吉区の住吉二丁目に所在する、阪堺電気軌道阪堺線が運行する停留場です。固有の駅番号として「HN12」が付与されています。

歴史

当停留場は、1911年（明治44年）12月1日に阪堺電気軌道阪堺線がその営業を開始した日と同時に、旅客の利用が可能となりました。その後、日本の鉄道事業を取り巻く環境の変化に伴い、運営事業者は幾度かの変遷を経験しています。

開業から約4年後の1915年（大正4年）6月21日には、当時の南海鉄道が阪堺電気軌道を吸収合併したことに伴い、南海鉄道の阪堺線における一駅となりました。

さらに時代は進み、第二次世界大戦中の1944年（昭和19年）6月1日には、戦時統合の一環として会社合併が行われ、近畿日本鉄道の一部門として位置づけられました。

終戦後の1947年（昭和22年）6月1日には、路線の譲渡が実施され、再び南海電気鉄道の管理下に置かれることとなります。

そして、1980年（昭和55年）12月1日、南海電気鉄道から阪堺電気軌道が分社化されたことにより、当停留場はその設立当初の運営事業者である阪堺電気軌道の停留場として現在に至っています。このように、開業以来、4度も所属する鉄道事業者が変わるという、複雑な沿革を持っています。

停留場構造

住吉鳥居前停留場は、2面の相対式ホームと2本の線路を備えた構造を有しています。大きな交差点を挟んで、上下線それぞれのホームが互いに斜向かいに配置されている、いわゆる「千鳥式」のレイアウトが特徴です。併用軌道区間に設けられているため、ホームは道路上に安全地帯として設置されています。

過去には、現在の漢方薬局の建物がある場所に、旅客向けの待合所や売店が設置されていた時期がありました。この売店では、乗車券の販売も行われていたと伝えられています。

接続・乗換

当停留場からは、近隣に位置する南海電気鉄道の南海本線にある住吉大社駅への乗り換えが可能です。

かつては、同じ阪堺電気軌道の上町線に属する住吉公園停留場も比較的近距離にありましたが、上町線の部分廃止に伴い、2016年（平成28年）1月31日をもって廃止されました。なお、正規の乗り換え指定駅は、当停留場ではなく隣接する住吉停留場となっており、通常時の当停留場から住吉公園停留場への乗り換えは認められていませんでした。

ただし、例外として、毎年正月三が日には住吉大社周辺で大規模な交通規制が実施されるため、あびこ道または浜寺駅前を発着する下り電車が住吉停留場を通過する運用となります。この期間に限っては、住吉停留場と当停留場間の約200メートルが徒歩連絡による乗り換え指定区間となっていました。この正月期間中においても、当停留場から既に廃止された住吉公園停留場への乗り換えは対象外でした。

停留場周辺

停留場名の通り、大阪を代表する古社である住吉大社の最寄りの一つであり、その広大な境内や、境内に架かる美しい住吉反橋（そりはし）へのアクセスに便利です。また、住吉大社に隣接する広々とした住吉公園も、憩いの場として多くの人々に利用されています。その他、周辺には住吉大社前郵便局などの施設があります。

バス路線（過去）

かつては、大阪市交通局（当時）が運行していたコミュニティバスである「赤バス」の住吉大社停留所が近くに設置されており、「住吉ループ」系統が停車していましたが、この路線は2013年3月31日をもって廃止されています。

隣の停留場

阪堺電気軌道 ■阪堺線

住吉停留場 (HN10) - 住吉鳥居前停留場 (HN12) - 細井川停留場 (HN13)

関連項目

• - 日本の鉄道駅一覧
• - 住吉大社
• - 阪堺電気軌道阪堺線
• - 南海本線

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