佐々木浩久

佐々木浩久：異才を放つ映画監督

佐々木浩久（ささき ひろひさ）は、1961年2月17日生まれ、北海道出身の映画監督、脚本家です。その作風は、独特な世界観と大胆な表現で、観る者を魅了し続けています。妻は女優の滝本ゆに。

生い立ちと映画への目覚め

佐々木監督は、北海道工業高校を卒業後、北海道大学映画研究会に入会。自主上映団体ビーチフラッシュにも所属し、山崎幹夫らと共に自主制作団体「映像通り魔」に参加するなど、早くから映画制作に情熱を注ぎました。

黒沢清監督作品での助監督経験

1984年、黒沢清監督の『ドレミファ娘の血は騒ぐ』で助監督を務めたことが、佐々木監督のキャリアにおける大きな転機となります。以降、1993年まで黒沢清監督、長崎俊一監督の全作品に助監督として参加し、映画制作の現場で貴重な経験を積みました。この時期の経験は、佐々木監督の独自の演出スタイルを確立する上で大きな影響を与えたと言えるでしょう。

劇場監督デビューと独自の作風

1994年、松浦理英子の純文学作品を映画化した『ナチュラルウーマン』で、長編劇映画の監督としてデビュー。同作品は、1995年度シナリオ作家協会ベストテンに選出されるなど、高い評価を受けました。その後、オリジナルビデオ映画の監督を十数本担当し、2000年には、脚本家の高橋洋と温めていた企画『発狂する唇』を監督。同作品は、テアトル新宿のレイトショー動員記録を更新するほどの人気を博し、佐々木監督の名を広く知らしめました。

2002年には、第2弾『血を吸う宇宙』で再び同館の週間記録を塗り替えるなど、その勢いは止まりませんでした。

テレビドラマへの挑戦と教育活動

2004年からは、BS-TBSの連続テレビドラマ「ケータイ刑事シリーズ」に参加し、最多演出記録を保持しています。また、2012年からは日本映画大学の講師も務め、後進の育成にも力を注いでいます。

主なフィルモグラフィー

佐々木浩久監督の主なフィルモグラフィーは以下の通りです。

映画

ナチュラル・ウーマン（1994年） - 監督・脚本
発狂する唇（2000年） - 監督
血を吸う宇宙（2001年） - 監督
3 on 3（2003年） - 監督・脚本
怪談新耳袋 劇場版「手袋」（2004年） - 監督
学校の階段（2007年） - 監督・脚本
侵略する発狂（2016年） - 監督・脚本
ふたつの月に濡れる（2024年公開予定） - 監督・脚本

オリジナルビデオ

監禁列島 美しき女豹（1995年） - 監督・脚本

テレビドラマ

ケータイ刑事シリーズ - 監督
恋する日曜日シリーズ - 監督
怪談新耳袋 - 監督

佐々木浩久監督は、これからも独自の視点と表現で、映画界に新たな風を吹き込んでくれることでしょう。

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