佐々木造船

佐々木造船株式会社について

佐々木造船株式会社（英：Sasaki Shipbuilding Co., Ltd.）は、日本の中堅造船メーカーとして、多様な液体貨物船の建造を手掛けています。本社と工場は、風光明媚な大崎上島に位置し、地域の造船業の発展に寄与しています。

概要

この会社は、一般社団法人日本中小型造船工業会の会員であり、瀬戸内海の造船の中心地に位置しています。特に、油タンカーやケミカルタンカー、LPG運搬船などの液体貨物船の建造を専門としており、これまでに500隻以上を手掛けてきました。その技術は国内外で評価され、特にヨーロッパ市場にも数多くの船舶が納入されています。

特筆すべきは、1997年に建造した内航LPGタンカー「新ぷろぱん丸」で、この船には世界初の音声入力式航海支援装置が搭載されました。この革新的な技術は、1998年に日本造船学会から「Ship of the Year '98準賞」を受賞する栄誉にもつながりました。

さらに、2006年には常温と低温、両方の条件でLPGを輸送できる「完全冷凍半加圧式」LPGタンカーの建造に成功し、シンガポール船籍の「FORTUNATO」を2007年に引き渡しました。これにより、同社は国際的な技術発展にも貢献しています。

最近では、2021年にデュアルフューエルエンジンを搭載したLPG運搬船を受注し、フランス船級協会から基本設計の承認を取得するなど、新技術の導入に対する積極的な姿勢を示しています。これは、日本におけるLPG二元燃料エンジン搭載の小型船としても初の取り組みとなります。

沿革

佐々木造船株式会社は、1931年に木造内航機帆船の建造、修繕を目的とした佐々木造船所として設立されました。その後、1958年に株式会社へと改組し、鋼船の建造へとシフトしました。

1987年には、日本初の内航M0（機関区域無人化）船「昭靖丸」を建造し、2000年代に入ってからも工場の船台の拡張を進め、2010年には第1船台を9,700 G/Tに拡大しました。

事業所と建造設備

佐々木造船の本社工場は、広島県豊田郡大崎上島町木江にあります。工場内には、9,700 G/Tの能力を持つ第1船台が設置されており、さらに宇浜工場も同じ地域にあります。これにより、効率的な生産が可能となっています。

まとめ

佐々木造船株式会社は、歴史と伝統を持ちながらも、常に新しい技術と市場のニーズに対応し、世界的な造船業界での存在感を示している企業です。これからも、さらなる発展が期待されます。

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