佐々木隆二

佐々木隆二（1940年 - ）は、宮城県気仙沼市出身の写真家であり、仙台市に拠点を置いて活動しています。彼の作品は、主に東北地方の風景や、宮沢賢治の世界観を捉えたものが多く、地域への深い愛情が感じられます。

来歴と活動

佐々木氏は、「仙台文学館ニュース」の表紙や、仙台市市民文化事業団が発行する季刊誌「まちりょく」に写真を提供するなど、地域文化に貢献しています。また、「仙台クラシックフェスティバル」ではボランティアカメラマンとして、被災地における音楽活動の様子を記録するなど、その活動は多岐にわたります。

主な展示

2009年2月には、仙台市青年文化センターギャラリーにて「宮沢賢治　こ・と・ばの風景　in センダード」と題した写真展を開催し、宮沢賢治の文学世界を独自の視点で表現しました。
2015年9月から10月にかけては、仙台文学館で梶原さい子の歌集『リアス/椿』とのコラボレーション展示を行い、短歌と写真による新たな表現を試みました。この展示では、リアス式海岸の風景や椿の花をモチーフに、写真と短歌が互いに響き合う空間を創り出しました。
2017年8月には、気仙沼市の水梨文化館にて、戦後70年をテーマにした写真展「いのち」を開催し、故郷への想いを表現しました。
2017年9月から10月には、仙台文学館2階ギャラリースペースにて、歌人の熊谷龍子とのコラボレーション展示「【森の時間】熊谷龍子（短歌）X　佐々木隆二（写真）」を開催。気仙沼出身の二人のアーティストが、言葉と写真を通して自然の美しさや生命の尊さを表現しました。

著書

佐々木氏は、2003年に写真集『風の又三郎』（書森舎）を出版しています。この写真集は、宮沢賢治の童話『風の又三郎』の世界観を、東北の風景を通して表現したもので、多くの人々を魅了しました。

その他

佐々木隆二氏は、写真家としてだけでなく、地域文化の担い手としても重要な役割を果たしています。彼の写真は、東北の風景や人々の営みを記録し、後世に伝える貴重な資料となっています。

参考文献

「被災地で見た音楽のかたち・東北篇」文・写真　佐々木隆二～『東京人』2017.10月号no.388 p68
15周年記念座談会『文学の杜』仙台文学館 友の会会報 第46号 2014.11.30

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