熊谷龍子

熊谷龍子

熊谷龍子（くまがい りゅうこ、1943年7月7日 - ）は、日本の著名な歌人です。宮城県気仙沼市に生まれ、豊かな自然の中で育ちました。

経歴

熊谷龍子は、気仙沼市出身であり、宮城県鼎が浦高等学校を経て、宮城学院女子大学日本文学科を卒業しました。歌人としての才能は、祖父である熊谷武雄から受け継いだものです。現在は気仙沼市に在住し、創作活動を続けています。

1967年に「詩歌」に参加し、前田透に師事しました。「詩歌」廃刊後は「青天」を経て「礁」に参加しています。興味深いことに、祖父・武雄が師事したのは、透の父である前田夕暮でした。このように、世代を超えた師弟関係の中で、歌人としての道を深めていきました。

熊谷龍子の名前が広く知られるようになったきっかけの一つに、国語教科書に掲載された「森は海の恋人」というフレーズがあります。これは、植林活動を行う漁師・畠山重篤氏の活動を紹介する際に用いられたもので、熊谷の歌「森は海を海は森を恋いながら悠久よりの愛紡ぎゆく」に由来します。この歌に感銘を受けた畠山氏は、地元室根山の森に木を植える活動を始めました。

1999年には、現代歌人協会の選者を務め、後進の育成にも貢献しました。また、2005年には、鼎が浦高校と統合した新生・宮城県気仙沼高等学校の校歌を作詞し、地域社会にも貢献しています。

2017年9月29日から10月15日まで、仙台文学館2階ギャラリースペースにおいて「【森の時間】熊谷龍子（短歌）X　佐々木隆二（写真）」と題した、ことばと写真のコラボレーション展が開催されました。同郷の歌人とカメラマンによるこの展示は、多くの人々に感動を与えました。

作品

歌集

『花の北限』1974
『地表水まで』雁書館　1983.1
『森は海の恋人』北斗出版 1996.4
『柞の森』ながらみ書房 2001.7
『無冠の森』六花書林 2008.10.30
『森の窓から』遊子堂 2014

校歌

宮城県気仙沼高等学校校歌を作詞（作曲・加古隆）2005

参考文献

現代歌人ファイルその50～歌人・山田航
* 「短歌研究」2017年12月号

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