佐渡ヶ嶽部屋

佐渡ヶ嶽部屋について

佐渡ヶ嶽部屋（さどがたけべや）は、日本相撲協会の一部として活動している二所ノ関一門の相撲部屋です。1955年に元小結の琴錦が独立して創設したこの部屋は、数十年にわたって多くの力士を育成し、その名声を博してきました。

歴史

佐渡ヶ嶽部屋の歴史は1955年に遡ります。この年、初代琴錦が相撲界を引退し、年寄名跡の11代佐渡ヶ嶽を襲名。そして彼は数名の内弟子を伴い、独立した形で部屋を設立しました。初代佐渡ヶ嶽は、横綱・琴櫻、大関・琴ヶ濱、関脇・長谷川といった才能を輩出し、部屋の地位を確立していきました。しかし、1974年に急逝した彼に代わり、当時の関脇・琴櫻が名跡を変更し12代佐渡ヶ嶽を名乗ると、部屋はさらに発展しました。

12代佐渡ヶ嶽は弟子スカウトに尽力し、多くの幕内力士を育て、特に琴風を大関に昇進させるなど、その功績は大きいものでした。2005年に定年を迎えた際には、琴ノ若（初代）が13代佐渡ヶ嶽を襲名しました。以降、琴欧洲や琴光喜、琴奨菊といった力士たちが次々と大関に昇進し、部屋の歴史をさらに彩っています。また、2006年には琴欧洲を筆頭に13人の力士たちが親善相撲のためにイスラエルを訪れるなど、国際的な活動も行っています。

特徴

佐渡ヶ嶽部屋の最大の特徴は、1965年から導入された完全別総当たり制度にもかかわらず、幕内力士を途切れさせることなく保持している点です。力士たちは「琴」という四股名の付けられた名前を使用しており、その由来は11代佐渡ヶ嶽の故郷にある琴弾八幡宮に立脚しています。力士が本名で土俵に上がる際も、「琴」という字が付されることが一般的で、これは部屋の伝統的なスタイルを示しています。

更に、部屋内での呼称は「琴」の部分が省略されることが多く、行司に関しては現役の行司は「琴」という字が付くものはいないものの、過去にはそのような名を持つ行司も存在しました。また、11代から現在にかけて、部屋の成長を促した事例として、尾車部屋や鳴戸部屋の創設が挙げられます。さらに、武道の深い影響を受けた部屋らしく、しっかりとした教育方針の下、多くの名力士を育てています。

所在地

佐渡ヶ嶽部屋は、千葉県松戸市串崎南町に構えています。最寄り駅は北総鉄道松飛台駅で、徒歩約7分の距離に位置しています。以前は墨田区太平にあった部屋を移転し、現在の地に設立されています。

師匠と力士

部屋の主な師匠には11代佐渡ヶ嶽登、12代佐渡ヶ嶽慶兼、13代佐渡ヶ嶽満宗が名を連ねています。現在も数多くの力士が所属しており、特に大関や横綱といった地位にいる力士も多く、その中には琴奨菊や琴欧洲などが含まれています。このように、佐渡ヶ嶽部屋は相撲界の中でも重要な役割を果たしている部屋であり、その伝統と魅力は今後も色褪せることなく続いていくことでしょう。

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