佐竹義俊

佐竹義俊（さたけ よしとし）

佐竹義俊は、室町時代に活躍した武将で、佐竹氏の第13代当主です。伊予守の官位を持ち、初めは義頼と名乗っていました。佐竹義人の嫡男として生まれ、母は佐竹義盛の娘である源姫です。彼には、上杉実定、戸村義倭、小野義盛という弟たちがおり、また、義治、天神林義茂、宇留野存虎、戸村義易といった子たちがいました。

生涯

永享9年（1437年）、父である佐竹義人から家督を譲られましたが、実質的な権力は父が握っていました。さらに、父は弟の実定を寵愛し、義俊は疎まれるようになります。享徳元年（1452年）には、実定と手を組んだ江戸通房と山入祐義によって、居城であった太田城から追放されるという憂き目に遭いました。

その後、義俊は外叔父にあたる大山因幡入道常金を頼り、大山城に移り住むことになります。しかし、弟と父が亡くなった後、応仁元年（1467年）に、甥の義定を追放し、嫡男である義治と共に太田城へ帰還を果たし、再び当主の座に返り咲きました。

文明9年（1477年）11月24日に、義俊は亡くなりました。当時の佐竹氏は内紛が絶えず、非常に混乱した状況にありました。そのため、義俊自身の詳しい事績については不明な点が多いのが現状です。しかし、彼の時代における佐竹氏本家の混乱は、庶家である佐竹山入家の勢力拡大や、新たに勃興した江戸氏（常陸江戸氏）の台頭を許す結果となりました。この混乱期は、佐竹氏の歴史において重要な転換点であったと言えるでしょう。

佐竹氏の混乱

義俊の時代は、佐竹氏全体が混乱に陥っていた時期であり、その詳細な事績については記録が少ない状況です。しかし、この時期の混乱が、後に佐竹氏の勢力図に大きな影響を与えたことは間違いありません。

脚注

堀田正敦 編「国立国会図書館デジタルコレクション 佐竹氏」『寛政重修諸家譜』。
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2577323/31 国立国会図書館デジタルコレクション。

参考文献

堀田正敦 編『寛政重修諸家譜』

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