永享

永享元号の概要

永享（えいきょう）は、室町時代の日本における元号のひとつで、正長の後、嘉吉の前に位置します。この元号は、1429年から1441年までの期間を指し、この時期の天皇は後花園天皇、幕府将軍には足利義教が就いていました。

改元の経緯

元号は、正長2年9月5日（ユリウス暦では1429年10月3日）に後花園天皇の代により改元されました。その後、永享13年2月17日（ユリウス暦1441年3月10日）に嘉吉に改元されています。この名称の由来は、『後漢書』の「能立魏々之功、伝于子孫、永享無窮之祚」に関連しており、この文は文章博士の菅原在豊が勘申したものとして知られています。

永享期の主な出来事

この時代にはさまざまな歴史的事件が発生しました。永享3年（1431年）には、大内盛見が筑前国の萩原で大友氏や少弐氏に攻められ死亡しました。また、同年の4年に幕府の足利義教が日明貿易を復活させ、10月には細川持之が管領に就任しました。

さらに、永享5年（1433年）には永享の山門騒動が起き、7年（1435年）には和賀の大乱が発生しました。印象的な事件としては、永享の乱があります。これは1438年8月16日、鎌倉公方の足利持氏が関東の管領である上杉憲実に対抗するために出陣したもので、重要な転機をもたらしました。

他にも、1439年6月27日には飛鳥井雅世が『新続古今和歌集』を編纂したことが記されています。また、同年には鎌倉公方や守護大名たちの誕生や没落も見られました。土浦城が築かれ、地域の防衛にも関する変化がありました。永享12年（1440年）には、日野富子が足利義政の正室として知られるようになりました。

芸術と文化

永享期においては、武将や政治家だけでなく、文化人たちも活躍しました。この時代に生まれた有名な人物の一人には、絵師の狩野正信や室町幕府第7代将軍となる足利義勝、さらには足利政知などがいます。特に、彼らは後の日本の歴史に大きな影響を与えました。

また、永享期は詩や歌が栄えた時代でもあり、重要な文書の編纂が進められました。文学の発展が文化活動に与えた影響は計り知れません。

まとめ

永享は、日本の歴史において重要な位置を占める元号であり、多くの歴史的事件や著名な人物が活動していた時期です。この時代の出来事は、後の日本の政治や文化、経済に対して深い影響を与え続けています。

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