佐竹靖彦

佐竹靖彦（さたけ　やすひこ、1939年 - ）は、日本の著名な中国史学者であり、東京都立大学（1949-2011）名誉教授の称号を有しています。大阪府に生まれ、中国史研究の道へと進みました。

1962年に京都大学を卒業後、同大学院に進学しましたが、後に中退。その後、研究者としてのキャリアをスタートさせました。1991年には、「唐宋変革の地域的研究」と題する研究で文学博士号を取得しています。これは、唐から宋への移行期における中国社会の変容を、地域社会の視点から詳細に分析したもので、彼の代表的な業績の一つとして評価されています。

岡山大学では講師、助教授として教鞭を執り、その後、1977年に東京都立大学（1949-2011）助教授に就任。後に教授へと昇進し、2003年に定年退任するまで、長年にわたり後進の育成に尽力しました。退任後も名誉教授として、研究活動を継続しています。

佐竹靖彦は、その研究活動を通じて、数多くの著書や論文を発表しています。彼の研究は、中国史の様々な側面を深く掘り下げており、学界に大きな影響を与えています。特に、唐宋変革期に関する研究は、その後の中国史研究に新たな視点をもたらしました。

また、国際的な学術交流にも積極的に参加しており、プリンストン大学、コロンビア大学、パリ第7大学などの海外大学で訪問教授を務めた経験を持ちます。さらに、ニューヨーク市立大学、首都師範大学では交換教授として、北京大学では客員教授として教鞭を執りました。清華大学（新竹）では講座教授も務めるなど、国際的な教育・研究活動にも貢献しています。

国際学術雑誌『中国史学』の編集長も務め、中国史研究の発展に尽力しました。

主な著書

『宋元官箴総合索引』(赤城隆治共編、汲古書院、1987.10)
『唐宋変革の地域的研究』(同朋舎出版、(東洋史研究叢刊)、1990.2)
『梁山泊 水滸伝108人の豪傑たち』(中公新書、1992.1)
『劉邦』(中央公論新社、2005.5)
『中国古代の田制と邑制』(岩波書店、2006.4)
『宋代史の基礎的研究』(朋友書店、2007.9)
『項羽』(中央公論新社、2010.7)

翻訳

『元の大都 マルコ・ポーロ時代の北京』(陳高華著、中公新書、1984.6)

これらの著書や翻訳書は、中国史研究者にとって重要な参考文献となっており、彼の業績は、中国史学界において高く評価されています。

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