佐藤康幸

佐藤康幸（さとう やすゆき）氏は、1972年5月24日に静岡県小笠郡浜岡町（現在の御前崎市）で生まれました。左投げ左打ちの投手として、プロ野球の世界で活躍しました。

アマチュア時代

地元の静岡県立池新田高等学校に進学し、野球部で投手としてプレー。3年生の夏は県大会で4回戦まで駒を進めましたが、甲子園出場は叶いませんでした。高校卒業後、帝京大学に進学。首都大学学生リーグでは通算52試合に登板し、12勝21敗という成績を残しました。

大学卒業後は、社会人野球の強豪である河合楽器に入社。社会人野球においても主力投手として活躍し、2年連続で都市対抗野球本大会に出場しました。特に1996年の大会では、2回戦で後の横浜ベイスターズのエースとなる川村丈夫氏らを擁する強豪、日本石油と対戦し先発を務めましたが、5失点を喫し無念の降板となりました。しかし、同年には京都市長杯で優勝投手となり、大会の最優秀選手（MVP）にも選出されるなど、高い評価を得ました。

プロ野球時代

社会人での実績が認められ、1996年のドラフト会議で中日ドラゴンズから6位指名を受け、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。プロ入り時の背番号は入団発表時に60、その後1997年から2000年まで53番を背負いました。

中日時代は、主に左腕の中継ぎ投手として期待されました。特に1998年にはキャリア最多となる20試合に登板。同年6月11日の対広島東洋カープ戦ではプロ入り初勝利を挙げました。この試合では、8回裏一死の場面で5番手としてマウンドに上がり、1回と2/3を無失点に抑える好投を見せました。プロ初登板は1997年5月13日の対ヤクルトスワローズ戦（富山）で、6回表二死から3番手として登板し1/3回を無失点。この登板で飯田哲也氏からプロ初奪三振も記録しています。

順調なキャリアを送るかに見えましたが、後に椎間板ヘルニアを患い、腰の痛みに苦しむことになります。この怪我が選手生命に少なからず影響を与えました。

2000年シーズン終了後、中日を自由契約となりました。その後、広島東洋カープの入団テストを受け、合格。2001年に広島へ移籍しました。広島での背番号は48番でした。しかし、怪我の影響もあり、同年限りで現役を引退することを決断しました。

現役引退後

現役引退後は、かつて所属した中日ドラゴンズに戻り、球団スタッフとして長年にわたりチームを支えました。2002年からは打撃投手を務め、チームの打撃練習を支える裏方として貢献しました。背番号は119番となりました。

さらに、2011年からは用具担当補佐、2013年からは一軍用具担当補佐、そして2016年からは一軍用具担当を兼任するなど、その役割は多岐にわたりました。打撃投手と用具担当業務を兼務しながら、選手たちが最高のパフォーマンスを発揮できるようサポートを続けました。

2023年シーズン限りで中日ドラゴンズを退団。その後は、家業を継承したと報じられています。

記録・背番号

初登板: 1997年5月13日 対ヤクルトスワローズ7回戦（富山市民球場アルペンスタジアム）
初奪三振: 同上（6回表に飯田哲也から）
初勝利: 1998年6月11日 対広島東洋カープ10回戦（倉敷マスカットスタジアム）

背番号:
60（1997年入団発表時）
53（1997年 - 2000年、中日）
48（2001年、広島）
119（2002年 - 2023年、中日 打撃投手など）

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