佐賀主婦の店

株式会社ハローの歴史と発展

株式会社ハローは、佐賀県内で主婦たちによって設立されたスーパーマーケットの先駆けです。1958年に設立された株式会社佐賀主婦の店は、主婦たちの消費者運動からスタートし、地域に根差した商業活動のモデルとなりました。

設立の背景

佐賀の主婦たちで構成される「菱の実会」のメンバーの一員が、岐阜にあった主婦の店の記事を持ち込んだことがきっかけで、当時佐賀市議会議員だった牛島国枝がスーパーマーケットの視察を行なっていました。そこで得た示唆を基に、彼女たちは自らの手で店舗を開業する決意を固めました。1958年9月2日、主婦15名のうち8名が出資し、資本金200万円で「株式会社佐賀主婦の店」を正式に設立しました。

初期の苦労と工夫

店舗の立地については、繁華街よりも住宅街の方がよいとのアドバイスを受けて、当時の佐賀市郊外にあたる西魚町の元警察官の土地を借りて建物を建設しました。しかし、既存の小売業者からの反対が強く、仕入れには多くの困難が伴いました。特に、生鮮食品の調達に苦労し、ついには隣県の久留米市から青果を運搬するなどして、事業の継続を図りました。

サービスの導入

開業日である1958年11月18日には、「代金は出口の勘定場で」といった掲示を設けるなどして、セルフサービス方式に不安を抱える顧客に対し利用方法の周知に努めました。当初は、生鮮食品を中心に日用雑貨も取り扱ったものの、衣料品は靴下やタオルのみとしていました。定価販売が主流だった地域市場に対し、1割引きで販売するなどの価格設定は、新たな顧客を引き寄せる要因となりました。

事業拡大の道

設立から5年を経た1963年には、佐賀県魚市場からしい商品を仕入れられるようになり、業者との関係が改善されていきました。1962年には資本金を1600万円に増資し、約100人の新しい出資者を迎え入れました。その後も、小規模な店舗を次々に展開し、1975年には19店舗にまで成長しました。

ブランドの変更と最終的な統合

1992年には、企業名を「株式会社ハロー」に改名し、さらなる成長戦略を進めました。1998年には「えじまや」を吸収合併し、2002年にはイオンに買収されました。2003年11月にはマックスバリュ九州と合併し、資本体制の変更が進みました。地域に根付いた店舗としての役割を果たした後、その名は歴史に刻まれることとなりました。

地域への貢献

これまでの歩みを通じ、佐賀主婦の店は地域において重要な存在として成長を遂げ、顧客に新しい購買体験を提供してきました。地域住民との交流や支援活動も積極的に行っており、ただの商業施設を超えた存在感を示しました。歴史を振り返ることで、地域経済に対する影響力や、主婦たちの堅実な努力が形作った物語を知ることができます。

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