佐野嘉吉

佐野嘉吉（さの かきち）は、1910年（明治43年）8月30日に生まれ、1993年（平成5年）3月7日に生涯を閉じた、日本の実業家であり政治家です。彼は、自由民主党の衆議院議員として3期にわたり活躍しました。

生い立ちと初期のキャリア

佐野嘉吉は静岡県静岡市で生まれ、1934年（昭和9年）に東京商科大学（現在の一橋大学）を卒業しました。卒業後、三機工業に入社し、実業界でのキャリアをスタートさせました。その後、1943年（昭和18年）には住友金属工業に転じ、さらに1946年（昭和21年）には東泉産業を設立し、代表取締役として経営手腕を発揮しました。

静岡県議会議員としての活躍

政界においては、1930年（昭和5年）に静岡県会議員に選出され、戦後まで6期にわたりその職を務めました。この間、第64代静岡県議会副議長、そして第60代静岡県議会議長を歴任し、地方政治の発展に大きく貢献しました。

国政への進出と衆議院議員としての活動

1976年（昭和51年）の第34回[[衆議院議員総選挙]]において、静岡第1区から自由民主党公認で立候補し、見事当選を果たしました。その後、第36回総選挙まで連続3期再選され、国政の舞台でもその力を発揮しました。衆議院議員在任中には、鈴木内閣で法務政務次官、第1次中曽根内閣では自治政務次官などの要職を歴任しました。しかし、1983年（昭和58年）の第37回総選挙では次点となり、惜しくも落選しました。

その他の公職と社会貢献

佐野嘉吉は、政治家としての活動以外にも、静岡県体育協会長や静岡県漁業協同組合長など、様々な団体の要職を歴任しました。これらの活動を通じて、地域社会の発展にも大きく貢献しました。

家族

佐野嘉吉の息子である佐野康輔は、第100代静岡県議会議長を務め、学校法人中村学園の副理事長としても活躍しています。また、実弟の佐野理平は、静岡県出身のサッカー選手として、1936年のベルリンオリンピックに日本代表として出場した経歴を持ちます。

参考文献

• - 衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
• - 『現代政治家人名事典』日外アソシエーツ、1999年。
• - 『国政選挙総覧：1947-2016』日外アソシエーツ、2017年。

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