佛照寺 (茨木市)

佛照寺（ぶっしょうじ）

佛照寺は、大阪府茨木市目垣に所在する浄土真宗本願寺派の寺院であり、茨木市内で最も古い浄土真宗の寺でもあります。この寺院の歴史は、鎌倉時代に遡り、勝光坊西順という重要な人物によって建立されたと伝えられています。

歴史的背景

勝光坊西順は、鎌倉幕府の御家人である佐々木盛綱の子で、承久の乱において鎌倉方に従事しました。この乱の後、西順は高野山に登り、勝光阿闍梨と呼ばれる修行者となりました。その後、関東地方に移り、常陸国の稲田で親鸞と出会い、彼の直弟子となることを果たしました。親鸞が畿内に戻る際、西順も共に目垣に戻り、ここに佛照寺を開く運びとなったのです。

当初、この寺は仏光寺派に属していたと見られていますが、後に蓮如が北陸から近畿へ移ってきてから、本願寺派の影響を受けるようになりました。文明9年（1477年）、蓮如自身が佛照寺を訪れ、親鸞の御影に敬意を表したとされています。さらに、文明15年（1483年）には、蓮如の弟子である教光によってこの寺が再建され、以降は本願寺派の活動の拠点として機能しました。江戸時代には、当寺が天満別院の管理を受け持つことになり、その名声は高まりました。

寺宝の紹介

佛照寺には貴重な寺宝が数多く残されています。その中でも特に重要なのが親鸞・蓮如連座像です。これは室町時代に作られたもので、親鸞聖人の坐像が上位に描かれ、蓮如上人の坐像が下位に描かれています。また、文明年間に作成された三首詠歌の落し文も重要で、これは第11代住職光房に与えられた蓮如の直筆の手紙となっています。

交通アクセス

佛照寺へのアクセスは非常に便利です。最寄り駅である阪急京都本線の茨木市駅からは、阪急バスや近鉄バスが運行されており、鳥飼行のバスに乗車し、目垣で下車することで寺に到着します。

関連項目

この寺院に関連する有名な人物として、将棋女流棋士の佐々木海法が挙げられます。彼女の実家は佛照寺であり、地域においてもその名を知られています。

寺院としての価値や歴史、文化財が豊富な佛照寺は、信仰の拠り所であり、また観光地としても訪れる価値のある場所です。訪れる人々に、過去の深い歴史や文化を教えてくれる素晴らしい場所であると言えるでしょう。

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