保国寺

保国寺

保国寺は、愛媛県西条市中野に位置する臨済宗東福寺派の寺院です。本尊は阿弥陀如来であり、特に国の名勝に指定されている四国最古の日本庭園が有名です。

歴史

保国寺は、奈良時代の神亀4年（727年）に聖武天皇の勅願により創建されたと伝えられています。当初は壮大な寺院であったとされています。

建治年間（1275年～78年）には、癡兀大慧（ちこつだいえ、仏通禅師）によって天台宗から臨済宗に改められ、保国寺中興の祖とされています。室町時代には足利尊氏により官寺とされ、十三堂塔が立ち並ぶ大寺院となりましたが、天正の陣で焼失しました。

江戸時代に入り、久獄禅師によって再興され、宝暦2年（1752年）頃には現在の姿に近い形になったとされています。天保13年（1842年）に著された「西条誌」には、当時の保国寺の絵図が残されています。

伽藍

保国寺の境内には、以下の堂宇や施設があります。

仁王門：仁王像は現代になって石像で造られました。
本堂：茅葺屋根が特徴で、1753年に再建されました。
保国寺庭園：本堂裏に広がる美しい庭園です。
石川備中守通清の墓：高峠城最後の城主である石川備中守通清の墓です。
鐘楼
天眞堂：中興の祖である天眞和尚禅師を祀っています。
駐車場：無料駐車場が利用可能です。

文化財

保国寺には、以下の文化財があります。

国の重要文化財

木造仏通禅師坐像：像高78.3cmの木造の坐像で、正和元年（1312年）に亡くなった仏通禅師の没後間もない頃に造られたと考えられています。肌が黒光りしているため、「黒仏さん」と呼ばれています。元々は東福寺にありましたが、江戸時代末期に移されました。昭和46年6月22日に国の重要文化財に指定されました。

国の名勝

保国寺庭園：本堂裏に位置する池泉鑑賞式の庭園で、第4世大愚和尚が永享年間（1429年～41年）に作庭したとされています。正面築山上に三尊石を配し、その下に枯滝の石組みを設けています。左右の山畔から池辺に多数の石が配置され、池中には亀島があります。伊予の青石（緑泥片岩）を主に使用しており、昭和50年10月16日に国の名勝に指定されました。

アクセス

保国寺へのアクセスについては、関連サイトをご確認ください。

参照

いよ観ネット（保国寺）
* 保国寺庭園 文化遺産オンライン

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