修羅の群れ

『修羅の群れ』は、1984年に公開された東映製作のやくざ映画です。主演は松方弘樹。2002年には松方弘樹主演でリメイク版も製作されました。

概要

物語は昭和初期の横浜、浅間町の吉岡道場で柔道に励む稲原龍二が、博徒の世界へ足を踏み入れ、やがて関東随一の巨大組織の首領へと上り詰めていく姿を描きます。実在の人物をモデルにした小説を原作としており、主人公のモデルは稲川会総裁の稲川角二です。

ストーリー

柔道に打ち込んでいた青年、稲原龍二は、ひょんなことから博徒の世界へ。持ち前の度胸と腕っぷしで頭角を現し、瞬く間に組織内で成り上がっていきます。数々の抗争を乗り越え、ついには関東一の組織を築き上げるまでに。しかし、その道のりは決して平坦ではなく、裏切りや抗争、愛する者との別れなど、様々な苦難が待ち受けていました。激動の時代を駆け抜けた男たちの生き様を、重厚な人間ドラマとして描いています。

キャスト

稲原龍二：松方弘樹
出水辰雄：北島三郎
井沢輝一：菅原文太
石河隆司：北大路欣也
加東伝三郎：丹波哲郎
横山新二郎：鶴田浩二
鶴岡政次郎：若山富三郎

豪華キャストが集結し、それぞれのキャラクターを熱演しています。

スタッフ

監督：山下耕作
原作：大下英治
脚本：村尾昭
* 音楽：木下忠司

実力派スタッフが集結し、重厚な世界観を創り上げています。

評価と影響

本作は、興行収入こそ振るわなかったものの、その後のやくざ映画に大きな影響を与えました。特に、タイトルに使用された「修羅」という言葉は、以降のやくざ映画やVシネマで頻繁に使われるようになり、一つのジャンルを確立するきっかけとなりました。また、本作をきっかけに、東映は新たな実録路線を模索し、後のVシネマへと繋がる流れを生み出しました。

エピソード

中日ドラゴンズの監督時代の星野仙一が本作のファンであり、遠征先でのバス移動中や宿舎で、選手たちの士気を高めるために上映していたというエピソードが残っています。主題歌の「神奈川水滸伝」は、モデルとなった稲川会が式典の記録ビデオなどに使用しているそうです。

リメイク版

2002年には、松方弘樹主演でリメイク版が製作されました。全3作のDVDでリリースされています。

『修羅の群れ』は、一人の男の波乱万丈な人生を描いた、見ごたえのある作品です。やくざ映画ファンはもちろん、人間ドラマが好きな方にもおすすめです。

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