倉吉市営野球場

グリーンスタジアム倉吉：歴史と特徴

倉吉市営野球場、通称グリーンスタジアム倉吉は、鳥取県倉吉市の倉吉スポーツセンター内に位置する野球場です。倉吉市が施設を所有し、倉吉市教育振興事業団が運営管理を行っています。

歴史

1964年に完成して以来、主に高校野球などのアマチュア野球の試合が行われてきました。特に1985年のわかとり国体では、KKコンビ（桑田真澄・清原和博）の高校時代最後の公式戦の舞台となったことで知られています。

プロ野球公式戦での使用は1981年5月23日の阪急ブレーブス対南海ホークス戦が初めてで、その後も数試合が開催されています。

特徴

ラッキーゾーン

この球場の最大の特徴は、外野両翼に設置されたラッキーゾーンです。かつては甲子園や西宮球場などにも存在しましたが、改修により撤去されました。しかし、倉吉市営野球場では左翼側のラッキーゾーン内に照明塔があるため、撤去が困難で現在も残っています。

フェンス

以前はフェンス広告が掲出されていましたが、2000年に契約が終了した後も放置されていました。2003年に当時の市長、長谷川稔氏の発案で、球場に「グリーンスタジアム」という愛称を付与し、フェンスを緑色に再塗装しました。これは、背景の山とグラウンドに調和させるためであり、長谷川市長自らフェンスを塗るパフォーマンスも行われました。

高校野球との縁

夏の高校野球鳥取大会の会場としても使用され、サヨナラゲームに関する不思議な因縁があります。決勝戦がサヨナラゲームになったり、大会序盤にサヨナラ勝ちした高校が甲子園に出場したりといったドラマが生まれています。

課題

内外野のグラウンド状態は良好とは言えず、イレギュラーバウンドが頻発します。2005年には鳥取県高校野球連盟から整備を要求され、市も対応しましたが、効果は限定的でした。また、以前はベンチ裏に通路がなく、トイレに行くために観客席を通って球場外に出る必要がありました（現在はトイレが設置されています）。

近年の改修

2016年10月の鳥取県中部地震で球場が一部破損し、使用不可となりました。2020年には老朽化に伴い、スコアボードのLED化、バックスクリーンの改修、ブロック塀の撤去・改修が行われました。

施設の不備や補助員の不足から、2011年には夏の鳥取大会倉吉開催が危ぶまれましたが、市の対応により開催が決定しました。しかし、2014年の鳥取大会倉吉開催以降、夏の大会での使用はありません（秋季・春季大会では現在も使用）。

施設概要

グラウンド面積：27,804m2
両翼：92m、中堅：120m
内野：クレー舗装、外野：天然芝
スコアボード：LED式（選手名・球審名の表示部無し）
* ナイター設備：6基（うち外野・左翼側の1基はラッキーゾーンとフェンスの間に設置）

アクセス

倉吉駅から日本交通・日ノ丸バスの倉吉市内方面各路線で「総合運動公園」下車

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