倍達王戦

倍達王戦：韓国囲碁界を彩った棋戦

倍達王戦（ばいたつおうせん）は、1992年に「移動通信杯」としてスタートし、2000年の第8期をもって終了した韓国の囲碁棋戦です。主催は韓国PC通信で、後継棋戦としてKTF杯戦が行われました。

棋戦の方式

倍達王戦は、その形式にいくつかの変遷が見られます。

第1期から第3期: トーナメント戦で行われ、決勝は五番勝負でした。
第4期以降: トーナメントの優勝者が前年優勝者に挑戦する、挑戦手合五番勝負という形式に変更されました。さらに第5期からは、挑戦者決定戦が三番勝負となりました。

持ち時間は、全期を通して各3時間と、長考が許される形式でした。

歴代優勝者

以下に、倍達王戦および後継棋戦であるKTF杯戦の歴代優勝者と、決勝戦・挑戦手合の結果を示します（左が優勝者）。

倍達王戦
1993年: 李昌鎬 3-2 曺薫鉉
1994年: 李昌鎬 3-0 曺薫鉉
1995年: 李昌鎬 3-1 曺薫鉉
1996年: 曺薫鉉 3-2 李昌鎬
1997年: 李昌鎬 3-1 曺薫鉉
1998年: 劉昌赫 3-2 李昌鎬
1999年: 劉昌赫 3-0 曺薫鉉
2000年: 李世乭 3-2 劉昌赫
KTF杯戦
* 2002年: 李世乭 2-1 劉昌赫


歴代優勝者を見ると、李昌鎬が圧倒的な強さを見せていますが、曺薫鉉、劉昌赫、李世乭といった名棋士も優勝を果たしており、当時の韓国囲碁界のレベルの高さをうかがい知ることができます。

KTF杯戦

KTF杯戦は、2001年から2002年にかけて1期のみ行われた棋戦です。韓国通信ハイテル社が主催し、A・B両リーグの優勝者同士が、前年の倍達王戦優勝者への挑戦権をかけて争いました。挑戦手合は三番勝負で行われ、持ち時間は各20分と短縮されました。

まとめ

倍達王戦は、短い期間ながらも、韓国囲碁界に大きな足跡を残した棋戦と言えるでしょう。李昌鎬をはじめとするトップ棋士たちの熱戦は、多くの囲碁ファンを魅了しました。KTF杯戦への移行後も、その影響は色濃く残り、韓国囲碁界の発展に貢献しました。

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