倭村 (三重県)

倭村（やまとむら）について

倭村は、三重県一志郡に位置し、現在は津市白山町の北西部にあたります。村の歴史を紐解くと、最初の名称である佐田村（さだむら）の名にたどり着きます。この村の名前は、中世に存在した「小倭荘」に由来しており、「小」を取り払うことで未来への飛躍を願って命名されました。倭村に関連する名残として、津市立倭小学校や国道165号線の交差点名「倭1」「倭2」などが今も残っています。

村の沿革

倭村の設立は1891年（明治24年）6月1日で、もともと佐田村として発足しました。この時、佐田村は、同じく周囲にあった中ノ村、上ノ村、南出村、垣内村の区域を含む形で成り立ちました。その後、1931年には村名が倭村に改称され、名称に関して新たなスタートを切ります。

さらに、1955年（昭和30年）3月15日には、倭村は家城町、川口村、大三村、八ツ山村と合併し、新たに白山町が設立されました。同日に倭村は廃止され、この地域の市町村名は大きな変化を迎えました。

大字と地域

倭村にはいくつかの大字が存在していました。その主なものには以下のものがあります：

• - 佐田（さだ）
• - 垣内（かいと）
• - 中ノ村（なかのむら）
• - 南出（みなみで）
• - 上ノ村（かみのむら）

これらの大字は、地域の住民や歴史に深く根ざした名称であり、今なお静かな風景の中にその痕跡を残しています。

交通アクセス

倭村は、交通の面でも重要な位置を占めていました。近畿日本鉄道の大阪線が通っており、特に東青山駅と佐田駅（現在の榊原温泉口駅）へのアクセスが便利でした。これにより、周辺地域との交流が盛んに行われていたことが想像されます。

他の地域との関係

倭村に関連して興味深い事例として、大和村（やまとそん）が挙げられます。この村は鳥取県西伯郡に位置し、かつての佐陀村（さだそん）が改名して成立したもので、まさに倭村と同様の経緯をたどっています。このように、地域名の変遷は時として似たような歴史を共有することがあります。

参考文献と外部リンク

倭村の歴史や地名の詳細について知るための資料として、角川日本地名大辞典や市町村名変遷辞典が挙げられます。また、津市の公式ウェブサイトには、白山総合支所地域振興課に関連する情報が掲載されています。

このように、倭村は歴史的な背景を持つ地域であり、現在もその名残を探ることができる場所として、多くの人々に親しまれています。

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