備前矢田駅

備前矢田駅について

備前矢田駅（びぜんやたえき）は、かつて岡山県和気郡佐伯町（現・和気町）矢田に位置していた同和鉱業片上鉄道線の駅で、今は廃駅となっています。1955年に町制施行によって所在地が変わりましたが、開業は1923年のことです。この駅は1991年に路線の廃止とともに閉じられました。

歴史の流れ

駅は1923年8月10日に開業し、この時期の住所は岡山県和気郡山田村矢田でした。1955年の佐伯町の成立により、正式な住所は現在の岡山県和気郡佐伯町矢田に変更されました。利用者にとっては、地域の重要な交通拠点であり、長い歴史がありましたが、1991年7月1日に片上鉄道が路線を廃止したため、その役割を終えました。

その後の2003年には、岡山県道703号備前柵原自転車道線として整備され、かつての駅の跡地に新たな憩いの場ができました。

駅の構造と特徴

備前矢田駅は2面2線の地上駅構造を持ち、中線のほかに貨物側線や貨物ホームが存在している交換可能駅でした。赤い屋根のある駅舎が特徴であり、肥料の積み出し駅としても利用されていました。この駅は地域にとって重要な物流拠点の一つとして機能していました。

駅周辺の施設

駅周辺には、和気町役場佐伯支所（旧佐伯町役場）、和気町佐伯保健センター、和気町立佐伯中学校、そして和気町佐伯体育館などがあります。これらの施設は駅利用者にとって便利なサービスを提供しており、地域社会に根ざした存在でした。なお、駅の廃止後には、これらの施設が地域振興に寄与し続けています。

廃止後の状況

駅が廃止された後、岡山県道703号備前柵原自転車道線として整備される際、一部のホームの残骸も保存されています。現在では、ホーム上にさまざまなオブジェが展示されており、周囲の自然とも相まって、訪れる人々により良い体験を提供しています。これにより、地域の歴史を今に伝える貴重な場所となっているのです。

隣接する駅

備前矢田駅は、同和鉱業片上鉄道線の河本駅と苦木駅の間に位置していました。1931年までこの駅から苦木側に1.1kmのところに井ノ口駅（貨物専用駅）が存在していましたが、こちらも廃止されています。

終わりに

備前矢田駅は、地域の歴史に深く関わる駅であり、現在もその跡地が再利用されていることから、当時の記憶が生き続けています。廃駅としての歴史を持つこの場所は、鉄道ファンや地域住民にとって特別な意味を持つスポットとなっています。

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