優しい歌 (Mr.Childrenの曲)

優しい歌

『優しい歌』（やさしいうた）は、日本の人気バンドMr.Childrenの20枚目のシングルです。本作は2001年8月22日にトイズファクトリーからリリースされ、約1年ぶりの新曲となりました。このシングルのジャケットには、ベルギーの画家ルネ・マグリットの代表作『ピレネーの城』を模した宙に浮かぶ岩の絵が採用されており、アートディレクターを信藤三雄が担当しています。シングルの帯は、次作である23rdシングル『Any』まで付いていません。

チャート成績

オリコンチャートでは、リリース初週に25.1万枚を売り上げ、累計では47.8万枚を記録しました。この成績は、Mr.Childrenの人気と影響力を再確認させるものでした。

収録曲

このシングルは主に2曲を収録しており、特に表題曲「優しい歌」が注目されています。

優しい歌

「優しい歌」は、アサヒ飲料の『WONDA』CMソングとしても使用されました。この曲は、アルバム『IT'S A WONDERFUL WORLD』のプロローグとして作成されており、歌詞にはファンへの思いや過去のMr.Childrenへのメッセージ、そして今後の音楽性の変化に対する決意が表現されています。

プロデューサーの小林武史がアコーディオンを演奏しており、ボーカルの桜井和寿は自宅のスタジオで収録した音を使用しています。メロディは明け方の5時ごろに桜井の頭の中で浮かび、それを自宅のピアノで形にしたそうです。最初に思い描いていたメロディとは異なる音を弾いたものの、やり直すことなくその音が採用されました。桜井は「デビュー前から考えていた自分以外の誰かのために愛の歌を歌いたい」という思いを再確認し、歌入れの際には感情が高まり声が震えたと語っています。この曲は、配信限定シングル『turn over?』が発売されるまでの間、Mr.Childrenのシングル曲の中で最も演奏時間が短かったと言われています。

ライブツアー『Mr.Children CONCERT TOUR POPSAURUS 2001』で初めて未発表曲として披露され、ミュージックビデオも制作されました。映像は、2012年5月10日に発売された『Mr.Children 2001-2005 』の初回限定盤や、2018年3月21日の『Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25』に収録されています。監督は丹修一です。

2022年には、ライブツアー「Mr.Children 30th Anniversary Tour 半世紀へのエントランス」で四家卯大ストリングスの演奏が流され、ファンクラブ内のラジオでもこの音源がオンエアされました。

花

「花」は11thシングル『花 -Mémento-Mori-』のリテイクバージョンです。ライブツアー『Mr.Children CONCERT TOUR POPSAURUS 2001』用にアレンジされており、原曲とは異なるピアノ主体のスタイルとなっています。桜井の声に関しても、田原健一が「全然違う」と語るほどの変化があったとされています。小林武史の提案により野外ライブにも合うアレンジに変更され、原曲の副題「Memento-Mori」は外されています。

本曲では、Salyuとakko（MY LITTLE LOVER）がコーラスに参加しており、より豊かな音楽体験を提供しています。

収録アルバム

なお、収録アルバムとしては『IT'S A WONDERFUL WORLD』や『Mr.Children 2001-2005 』などがあり、これらはMr.Childrenの音楽の歩みを記録した貴重な作品です。

参加アーティスト

演奏には、桜井和寿（ボーカル、ギター）、田原健一（ギター）、中川敬輔（ベース）、鈴木英哉（ドラム）、小林武史（キーボード）などが参加し、様々な楽器を通じて色鮮やかな音楽が表現されています。特に、優しい歌では追加ミュージシャンとして四家卯大（チェロ）や沖祥子（バイオリン）が加わり、深みのあるサウンドを実現しています。

カバー

「優しい歌」はBank Bandによるセルフカバーがあり、カバーアルバム『沿志奏逢』にも収録されています。これらの楽曲は、Mr.Childrenの音楽的な魅力を多くの人々に伝えることとなり、今もなお多くのファンに愛され続けています。

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