元取山

元取山は、富山県高岡市に位置する標高196mの山です。この山は、中世に築かれた山城、鴨城の跡があることで知られています。また、山中には寺社跡なども点在しており、歴史的な遺構が残されています。山麓では、伝統的なスゲ笠の生産が行われています。

元取山には、中世の山城である鴨城が築かれていました。現在でもその遺構を見ることができ、当時の様子を偲ぶことができます。この地域は、かつては重要な軍事拠点であったと考えられます。

元取山は、豊かな自然に恵まれています。春にはイチリンソウやニリンソウが群生し、美しい景観を作り出します。また、ホタルカズラやジャケツイバラなど、富山県内では絶滅危惧種に指定されている貴重な植物も自生しています。中腹にはササユリも自生しており、多様な植物相を楽しむことができます。

元取山への登山は、加茂集落から始まる登山道を利用します。比較的容易に登ることができるため、ハイキングを楽しむ人々に人気があります。山頂からは周囲の景色を一望でき、特に天気の良い日には素晴らしい眺めが広がります。

元取山は、ふくおか西山県立公園内に位置しています。この公園は、豊かな自然環境と歴史的な遺産を保護しており、地域の人々にとって重要な憩いの場となっています。登山だけでなく、公園内を散策するのもおすすめです。

元取山は、富山県登山連盟によって「富山の百山」の一つに選定されています。この選定は、登山の魅力や自然の価値を広く伝えることを目的としています。登山愛好家にとっては、一度は訪れたい山のひとつです。

『富山県山名録』桂書房
『富山の百山』北日本新聞社