元岡村

元岡村について

元岡村（もとおかむら）は、福岡県の北西部に曾あった村で、糸島郡に属していました。1961年4月1日、周船寺村と北崎村と共に福岡市に編入され、自治体としては消滅しましたが、現在は福岡市西区の一部となっています。以下では元岡村の地理、歴史、教育、交通などについて詳しく触れていきます。

地理

元岡村は、福岡市中心部の西約15kmに位置し、糸島半島の東端部にあたります。この村の地域は現在の福岡市西区の元岡・元浜・太郎丸・田尻地区に該当します。東側は今津湾に面しており、福岡平野の西辺にあたるこの地域は主に平坦ですが、西にはわずかに起伏のある地形も見られます。

歴史

元岡村は1889年4月1日に、町村制施行に伴って元岡、田尻、太郎丸、桑原、今出の5村が合併し、志摩郡元岡村として発足しました。その後1896年には郡統合により糸島郡に属するようになりました。1957年には本村の大字の一つである今出が田尻に編入され消滅し、1961年には福岡市へ編入されて村としては消滅しました。1972年には福岡市が政令指定都市となり、旧村域は西区の一部となりました。また、1982年には西区の3分割が行われ、元岡村の旧村域は新しい西区の一部として位置付けられました。

教育

元岡村内には、小学校、中学校、高等学校はあったものの、廃止時には高等学校は存在していませんでした。小学校は元岡村立元岡小学校が現福岡市立元岡小学校として、また中学校は元岡村周船寺村中学校組合立元岡中学校が現福岡市立元岡中学校として引き継がれています。現在は旧村域内に福岡県立玄洋高等学校が開校されており、また九州大学伊都キャンパスも旧村域の西端部分で開設されています。

交通

元岡村内には空港は存在せず、福岡市の板付飛行場を利用する必要がありました。歴史的には1945年まで元岡飛行場が存在していました。この飛行場は戦時中に学生が操縦技術を習得するための練習場として利用されていましたが、一般の旅客用ではありませんでした。鉄道については、村内に鉄道路線が通っていなかったため、周船寺村にある国鉄筑肥線の周船寺駅を利用する必要がありました。また、バス路線には昭和自動車が運行していました。さらに、福岡県道85号福岡志摩線を通じて、他地域との交通の便も確保されていました。

元岡村はその歴史の中で福岡市に編入され今は消滅しましたが、その地には今も地域の歴史や文化が息づいています。

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