元田昌義

元田 昌義（もとだ まさよし）

元田昌義は1946年1月5日生まれ、奈良県香芝市にルーツを持つ元プロ野球選手で、捕手として名を馳せました。彼の野球人生は、選手時代から始まり、引退後もコーチとして大きな影響を残しています。

経歴

元田は、御所工業高校でのキャリアをスタートさせました。在学中の1962年、春の選抜大会で正捕手としてチームを引っ張り、2回戦に進出しましたが、松山商業に敗退しました。翌1963年の春の選抜でも連続で出場し、準々決勝まで進出したものの、強豪下関商業に阻まれました。しかし、同年の春季近畿大会ではPL学園を破り、優勝を果たしました。さらに、夏の甲子園県予選でも決勝まで進出しましたが、高田高に惜しくも敗れました。

1964年に南海ホークスに入団し、プロの世界に踏み出します。入団当初は強打の選手と期待されましたが、名捕手・野村克也の全盛期と重なり、一軍での出場機会は限られていました。彼の初出場は4年目の1967年、10月11日の近鉄戦でした。この試合では高橋博の代打として出場し、鈴木啓示からヒットを放ちました。この時の安打は彼にとって現役最初で最後のものであり、打率が10割という特異な記録が残っています。1969年10月8日の西鉄戦が最後の出場となり、その年限りで選手としての活動を終えました。

引退後は、南海ホークスおよびダイエーで多くのコーチング経験を積みました。彼は二軍コーチ補佐、二軍打撃コーチ、さらに一軍打撃コーチとしても務めました。在任中は一軍での直接的な実績は少なかったものの、彼の指導力は高く評価され、選手たちには「元田教室」と呼ばれるほど親しまれていました。特に若手選手の育成に力を入れ、定岡智秋や河埜敬幸、新井宏昌らを指導し、彼らの成長に寄与しました。

元田のキャリアは日本国内にとどまらず、引退後に台湾へ渡り、興農バッテリー技術顧問や統一ヘッド兼打撃コーチとして活動しました。また、14年間にわたり、野球塾で小学生や中学生を指導し、次世代の選手たちを育成しています。現在は「大阪交野リトルシニア」のアドバイザーや興国高校で捕手コーチとして活躍しています。

まとめ

元田昌義は、野球選手としてだけでなく、指導者としても多くの功績を残してきました。彼の経験と指導は、今も多くの若手選手に影響を与え続けています。彼の歩みは、スポーツ界における師弟関係の重要性を如実に示しています。

もう一度検索