元町公園 (横浜市)

元町公園のご紹介



元町公園（もとまちこうえん）は、神奈川県横浜市中区にある魅力的な都市公園です。元町商店街から山手にかけての谷戸の地形に設けられ、西洋館やプール、弓道場が配置され、地域の文化と歴史を感じることができます。この公園は、訪れる人々にとって憩いの場となっています。

歴史



元町公園の歴史は1868年にさかのぼります。当時、フランス人実業家アルフレッド・ジェラールがこの地域を購入し、湧水を利用した船舶向けの給水事業を行いました。また、彼は「ジェラール瓦」と呼ばれる西洋瓦の工場も開設しました。ジェラールは1878年に帰国しますが、その後も事業は続けられ、1907年には工場が売却されました。その後、1920年には大正活映の映画撮影所が設立され、また1922年には日本人による「ジェラール給水会社」が設立されました。関東大震災の際には、当公園の水源が被災者たちに供給されました。1927年には横浜市がこの土地の永代借地権を獲得し、1930年に公園として開園しました。

公園内の施設



元町公園は開園当初から、多くの施設に恵まれています。まず、プールは横浜市青年連合団からの提案に基づき設けられ、初めは井戸水を使っていましたが、その後水道水に切り替えられました。また、1931年には弓道場がプールの隣に建設され、1953年に使用再開されました。これらの施設は、年代を重ねるごとに様々な改修が行われ、利用者に親しまれています。

公園内には、アルフレッド・ジェラールが行った給水事業に関連する施設群があり、これを「ジェラールの水屋敷」と呼びます。また、元町側入り口近くには船舶給水事業に使用された貯水槽が公開されており、上部貯水槽は地下で発見されたことが知られています。更衣室などが入るプール管理棟には、ジェラールの製造した瓦が使われています。また、大正時代には映画撮影所も設立され、その碑が公園内に存在します。1957年には、日本の塗装業発祥地を記念する碑も寄贈されました。公園内には約100本の桜が植えられており、春には多くの花見客が訪れます。

西洋館



公園内には数つの歴史的な場所も存在します。関東大震災で被災した山手80番館の跡地、エリスマン邸、ベーリック・ホールは、山手本通りを挟んで山手234番館と共に訪れることができます。これらの建物は横浜市によって歴史的建造物として認定されており、内部も一般公開されています。


周辺環境



元町公園の東側には横浜外国人墓地があり、北には元町商店街が続いています。公園前のバス停も便利です。また近隣には港の見える丘公園や岩崎博物館があり、こちらも徒歩圏内の観光スポットとして魅力的です。これらの名所と共に、公園全体が質の高い観光地として人気を博しています。

元町公園は、その歴史的建物や豊かな自然環境、文化的な施設により、多くの訪問者に愛され続けています。ぜひ、散策を楽しみながら足を運んでみてください。

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