元素の周期

元素の周期について

元素の周期（げんそのしゅうき、英: Period）は、化学における重要な概念であり、周期表内の横の列を指します。同じ行にある元素は全て、同じ数の電子殻を持っています。このため、周期内で原子番号が増加すると、元素は陽子の数が一つずつ増え、同時に金属的特性が弱まる傾向にあります。これに対し、同じ縦の列に位置する元素は、周期律に基づき、類似した化学的及び物理的性質を持つとされます。例えば、第1族のアルカリ金属は非常に反応性が高く、電子を一つ失うことで貴ガスに似た安定した電子配置になることが特徴です。こうした特徴から、2019年時点で確認されている元素の数は118に達しました。

周期表の構成

元素の周期は、周期表の中でいくつかの段階に分けられます。周期ごとに含まれる元素の種類や配置が異なり、それぞれの特性に基づいて分類されています。以下に、各周期について簡単に説明します。

第1周期

最初の周期には、sブロック元素の水素と、同じくsブロックに分類される第18族元素のヘリウムが含まれます。これらの元素は全て典型元素と呼ばれます。

第2周期

この周期には、sブロック第1族元素と第2族元素、さらにはpブロックの13族から18族にかけての元素が含まれます。こちらも全て典型元素です。

第3周期

第3周期には、sブロック及びpブロックの典型元素が含まれ、こちらも第2周期と同様の構成となっています。

第4周期

この周期では、sブロック及びpブロックの元素に加えて、dブロックの遷移金属元素が登場します。第4周期には特に、第3族から12族までの遷移金属が含まれています。

第5周期

第5周期でも、第4周期と同じくるブロック元素が集まります。また、この周期ではテクネチウム（原子番号43）には安定した同位体が存在しません。加えて、パラジウム（原子番号46）は5s軌道電子を持たない点が特筆されます。

第6周期

この周期は、第5周期の元素にfブロック元素が加わる形で構成されます。ここでのfブロック元素はランタノイドと呼ばれ、プロメチウム（原子番号61）やビスマス（原子番号83）以降の元素は安定した同位体を持たないことが特徴です。

第7周期

第6周期同様に、ブロック元素が集まったこの周期ではfブロック元素がアクチニウムに分類されます。また、すべての元素は安定した同位体を持たず、ウラン（原子番号92）までの元素が天然に存在し、それ以降は人工的に合成されたものであると言われています。

第8周期以降

理論的には、原子番号121以降の元素にはgブロック元素が含まれるとされていますが、これはIUPACにおいて正式に認定されていない未発見の元素です。このような新しい元素への研究は続けられており、実験を通じて飛躍的な進展が期待されています。例えば、原子番号173で予測される現象は、核の陽子によるエネルギーの変化に関連し、電子や陽電子の発生が可能性として議論されています。

脚注

元素の周期は科学の発展にとって重要な部分であり、研究が続けられています。今後の発見により、新たな知見が得られることを期待したいところです。

関連項目

• - 元素の族
• - 元素

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