元老院 (オーストラリア)

オーストラリアの元老院 (Senate)

オーストラリアの元老院は、連邦議会を構成する上院のことを指します。この制度はアメリカの上院を意識して名付けられましたが、イギリスのウェストミンスター・システムに基づいて運営されています。そのため、形式は貴族院に似ていますが、実際には立法に対する関与が重要な役割を果たしています。代議院に対する優越権はないものの、両院間で意見が食い違った場合には、首相が総督に対して元老院の解散を求めることが可能です。このような解散の実績もあり、1974年には総督が立法行為に直接的に参加したこともあります。

定数と議席数

元老院の定数は各州から均等に選出されており、現在は合計76名の議員が在籍しています。この制度により、各基本州は同数以上の議員を持つことが定められています。

選挙制度

元老院の議員選出は、比例代表制に基づく単記移譲式投票が採用されています。有権者は政党または候補者に対して順位を付けて投票するシステムで、政党の場合は最低でも6位、候補者に投票する場合は12位まで順位を付けなければなりません。ですが、救済措置として、政党は1位のみ、候補者は最大6位までの記入でも有効票とされます。

選挙資格と被選挙資格

元老院の選挙に立候補するためには、オーストラリア国民、または特定の条件を満たすイギリス国民であることが求められ、かつ18歳以上でなければなりません。これは有権者としても同様で、義務的に投票することが求められ、遵守しない場合には罰金が科せられます。

任期

元老院議員の任期は6年で、3年ごとに半数が改選されます。ただし、首都特別地域とノーザンテリトリーから選出される議員は3年の任期となります。これにより、解散による全数改選が行われない場合、改選数は州の定数の半分と首都特別地域およびノーザンテリトリーの定数を合算した40名になります。

過去の選挙結果

元老院選挙は定期的に行われており、特定の年の選挙結果によって議席数が変動します。たとえば、2022年5月の選挙では改選数40の議席数が、過去の選挙結果でも同様のトレンドが見られます。2019年、2016年、2013年といった各年における結果があり、これらの数字は政党や候補者の支持基盤の変化を反映しています。

まとめ

オーストラリアの元老院は、構成や選挙制度においてユニークな側面を持ちつつも、連邦政府の重要な一翼を担っている機関です。その選挙制度や議略について理解することで、オーストラリアの政治体系に対する洞察を深めることができます。

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