光あふれて (行進曲)

「光あふれて」: 北海道の道民歌

「光あふれて」は、北海道の道民歌として1967年に制定された行進曲です。この曲は、北海道の開道100周年を祝う記念事業の一環として選ばれたものであり、同時に「むかしのむかし」というホームソングと「北海ばやし」という道民音頭も制定されています。

制定の背景

1968年は北海道開道100周年を迎える年でした。これを記念して、1966年に設置された「北海道民のうた選定委員会」では、詩人や音楽関係者などの学識経験者が集まり、北海道を代表する楽曲を公募しました。応募は行進曲、ホームソング、音頭の三部門で行われ、合計で1463編が寄せられました。選考の結果、行進曲558編、ホームソング501編、音頭404編の中から選ばれた優秀作品が、1967年5月27日に「北海道民のうた」として一斉に制定されました。

主な楽曲とその内容

光あふれて

「光あふれて」は、ボニージャックスによって歌われ、作詞は太田武彦、作曲は中村八大によって手掛けられました。曲調は行進曲であり、明るく活気に満ちた音楽が特徴です。北海道の自治体や国民体育大会などの行事で演奏される機会があります。この曲は、北海道の自然や人々の生活、明るい未来を象徴するような内容が歌われており、道民にとって大切な楽曲となっています。

むかしのむかし

「むかしのむかし」は、行進曲とは異なり、軽快で明るく楽しく歌えることを目的としたホームソングです。歌詞の内容は、入植者が艱難辛苦を乗り越えながら現在の繁栄を享受する様子を描いたもので、親しみやすいメロディが特徴です。歌詞は『事典 シンボルと公式制度 日本篇』に掲載されていますが、この楽曲は他の2曲と比べ、演奏される機会は少なくなっています。

北海ばやし

「北海ばやし」は道民音頭として制定され、奈良県や福岡県などの県民音頭に影響を受けて作られました。しかし、北海道の伝統的な民謡であるソーラン節などに取って代わることはできず、人々の記憶から次第に薄れていくこととなりました。今では演奏されることがほとんどなく、半ば忘れられた楽曲となっていますが、公式サイトではその存在が紹介されています。

現在の取り扱い

今日、北海道の主要なイベントでは「光あふれて」が演奏されており、他の2曲は演奏の機会が少なくなっています。しかし、北海道の公式サイトでは「光あふれて」、「むかしのむかし」、「北海ばやし」の三曲が取り上げられ、道民の文化の一部としての位置付けがなされています。これらの楽曲は、北海道の歴史や文化を語る上で欠かせない存在であり、今後も道民に愛され続けていくでしょう。

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