光岡・BUBUクラシックSSK

光岡自動車は、1987年7月、個性あふれるクラシックカー『BUBUクラシックSSK』を限定200台で発売しました。この車両は、1920年代の名車、メルセデス・ベンツSSKを現代に蘇らせたレプリカであり、ベース車両にはフォルクスワーゲン・タイプ1が用いられています。

外観は、メルセデス・ベンツSSKの特徴である流麗なボディラインを忠実に再現。ボンネットには象徴的なスリーポインテッドスターが輝き、後部には「BUBU SSK CLASSIC」の刻印が施されています。幌つきのオープンカーで、標準装備の幌は、天候に合わせて開閉が可能です。フロントガラスは前倒しできる機構を採用しており、開放的なドライブを楽しむことができます。さらに、スペアタイヤを後部に備えるなど、往年の名車の雰囲気を色濃く反映しています。

インテリアも、クラシックカーらしい風格が漂います。シートには上質な本革を使用し、こだわりの内装がドライバーとパッセンジャーを包み込みます。座席は固定式で、ハンドルは左ハンドル仕様となっています。スピードメーターはマイル表示で、当時の雰囲気を再現しています。フロント部分はトランクスペースとして利用でき、リアにエンジンを搭載するリアエンジン方式を採用しています。また、大型のオリジナルライトも装備され、夜間の走行も安全に配慮されています。

BUBUクラシックSSKは、単なるレプリカではなく、乗用車の快適装備を充実させたカスタムカーとして設計されています。現代の技術とノスタルジックなデザインが融合した、唯一無二の存在と言えるでしょう。光岡自動車のBUBUシリーズの車名を受け継いでいますが、そのコンセプトは全く異なり、ベース車両がわからないほど大胆な改造が施されています。

アニメ『ルパン三世』でルパンが運転していた車として有名なメルセデス・ベンツSSKのレプリカであることから、BUBUクラシックSSKは高い人気を誇ります。発売から30年以上が経過した現在でも、その希少性から高値で取引されており、コレクター垂涎の的となっています。当時の技術とデザイン、そしてアニメとの繋がり、これらの要素が相まって、BUBUクラシックSSKは、単なる自動車を超えた、時代を超越する存在感を放っているのです。

BUBUクラシックSSKは、光岡自動車が創造した、クラシックカーへの情熱と高い技術力を融合させた傑作と言えるでしょう。その存在は、自動車史に独自の足跡を残し、これからも多くの人々を魅了し続けることでしょう。

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