光岡自動車

光岡自動車：独自の道を歩む日本の自動車メーカー

光岡自動車株式会社は、富山県富山市に本社を置く、個性的な自動車を製造・販売する日本の自動車メーカーです。他社にはない独自のビジネスモデルと、レトロで目を引くデザインの車両で知られています。

創業と初期の歩み

1968年、光岡進氏によって創業されました。光岡氏は、日産や日野のディーラー勤務を経て独立。当初は中古車の販売や板金塗装、自動車整備業を手掛けていました。中古車の仕入れ販売では、安価な地域から中古車を仕入れて販売するという、現代の中古車販売の先駆けとなるビジネスモデルを展開し、全国展開するまでに事業を成長させました。その後、自動車への強い情熱から、1979年に法人化し、開発部門を設立しました。

ゼロハンカーとパイクカー

1982年には、50ccエンジンを搭載したゼロハンカー「BUBUシャトル」を発表。二輪免許で運転できる小型自動車として人気を博しました。しかし、道路交通法改正によりゼロハンカーが規制されたため、生産を終了しました。

その後、アメリカ車の並行輸入や、フォルクスワーゲン・タイプ1をベースとしたレプリカカーの開発に着手。これが光岡自動車の個性的な改造車の技術開発へと繋がりました。

国産自動車メーカーとして認められる

1994年には、ロータス・スーパーセブンを模したオリジナル車「ゼロワン」を発表し、組立車として認可されました。そして1996年には、運輸省（現・国土交通省）の型式指定を取得。光岡自動車は、10番目の国産自動車メーカーとして正式に認められました。

個性的な車種群と東京モーターショー

光岡自動車は、「優雅」「凌駕」「我流」など、独特の和名を持つスタイリッシュな車両を次々と発表。2001年には東京モーターショーに初出展し、ショーカーとして発表した「大蛇（オロチ）」が大きな話題となりました。独特のデザインは高い評価を受け、市販化に至りました。

多様なモデルと販売実績

光岡自動車は、様々な車種を展開しており、AT仕様が中心ですが、MT仕様を設定した車種もあります。近年では、販売台数も増加傾向にあり、2021年には1120台を突破しました。

事業展開とグループ会社

光岡自動車は、自社ブランドの製造販売に加え、新車・輸入車・中古車の販売を行うBUBUグループを経営しています。海外展開も行っており、米国やタイにも拠点を展開しています。グループ会社には、フォルクスワーゲンやアウディの正規ディーラーなどを運営する会社も含まれます。

キットカーとミニカー

光岡自動車は、かつて50ccクラスの小型キットカーの開発・販売も行っていましたが、現在は撤退しています。キットカー事業については、会長と社長の間で意見の相違があり、最終的に生産終了となりました。

車種一覧

光岡自動車は、これまでに多くの個性的な車種を生産してきました。現行モデル、生産終了モデル、そして特注車なども含め、多様なラインナップを展開しています。

まとめ

光岡自動車は、独自のビジネスモデルと個性的な車作りで、日本の自動車業界に独自の地位を築いています。レトロなデザインと高い品質、そして多様なニーズに対応する柔軟性で、今後も独自の道を歩んでいくことでしょう。

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