光延一郎

光延 一郎 - 神学者とカトリック教会の司祭

光延一郎（みつのぶ いちろう）は1956年生まれの日本の神学者であり、カトリック教会に所属するイエズス会の司祭です。現在、上智大学神学部の教授として活躍しており、学問と信仰の架け橋としての役割を果たしています。

来歴

光延は1979年に上智大学文学部哲学科を卒業後、横浜高校で社会科の教員として3年間教壇に立ちました。その後、上智大学大学院の哲学研究科を1985年に修了し、同年にイエズス会に入会しました。1990年には上智大学神学部神学科を卒業し、1993年に神学研究科を修了しました。この間、六甲学院で教員として1年間勤務し、1992年に司祭として叙階されました。

さらに2000年にはドイツのザンクト・ゲオルゲン哲学・神学大学の博士後期課程を修了しました。帰国後は白百合女子大学で講師を務めた後、上智大学では図書館の石神井分館長や神学研究科の委員長など様々な役職を歴任しました。特に2011年から2017年までの6年間は上智大学神学部長を務め、教育制度やカリキュラムの発展に寄与しました。

人物

光延が上智大学に進学した背景には、高校の倫理学の教師がクリスチャンであったことが大きく影響しています。高校時代には、井上靖の歴史小説『天平の甍』に感銘を受け、作中人物のような修道や学問への憧れを抱いていました。また、彼は平和と生命を守るための活動にも積極的に参加しており、特に日本国憲法第9条に対する護憲運動に深く関わっています。この運動にはノーベル平和賞の推薦人としても貢献しており、2014年にはTBS系ニュース番組「NEWS23」にもコメントを寄せました。

著書

光延は数多くの著書や編著を発表しており、以下のような作品が特に知られています。

• - 『神学的人間論入門:神の恵みと人間のまこと』（教友社、2010年）
• - 『自由は域を超えて:現代キリスト教と倫理:二〇〇四年上智大学神学部夏期神学講習会講演集』（サンパウロ、2006年）
• - 『日本の教会と神学:第二ヴァティカン公会議後40年の歩み:二〇〇五年上智大学神学部夏期神学講習会議演集』（サンパウロ、2007年）
• - 『キリスト教信仰と現代社会:21世紀への挑戦:2006年上智大学神学部夏期神学講習会講演集』（サンパウロ、2008年）
• - 『今、日本でカトリックであることとは?:2007年上智大学神学部夏期神学講習会講演集』（サンパウロ、2009年）
• - 『イエス・キリストの『幸福（さいわい）』:キリスト教の原点を見つめて: 2008年上智大学神学部夏期神学講習会講演集』（サンパウロ、2010年）

関連項目

光延一郎の活動は、気功や終末論、聖職者としての役割を考える上でも重要な位置を占めています。また、日本キリスト教協議会や日本カトリック神学会などの関連団体とも関りがあり、さらに立川拘置所での教誨師としての活動も行っています。

まとめ

光延一郎は、学問と信仰を両立させ、社会に貢献し続ける神学者です。彼の業績は今後の将来において、多くの人々に影響を与えることでしょう。

もう一度検索