光明寺 (綾部市)

光明寺の紹介

光明寺（こうみょうじ）は、京都府綾部市に位置する真言宗醍醐派の寺院で、山号は君尾山（きみのおさん）です。本尊は千手観音であり、聖徳太子による創設が伝えられています。光明寺はその豊かな歴史と文化遺産で知られており、多くの訪問者を魅了しています。

歴史

光明寺の歴史は古く、『君尾山略記』には推古天皇7年（599年）に聖徳太子が開創したとされています。その後、白鳳元年（673年）に役小角が修験道の道場としての役割を担い、10世紀初頭には聖宝（理源大師）が真言密教の道場として再興しました。この時期、光明寺は最盛期を迎え、山上・山下に72坊を有したとされています。

本堂の主要な建造物である二王門は、仁治3年（1242年）から建長5年（1253年）にかけて再建されたもので、当時の棟札の記録からその事実が裏付けられています。さらに、大栄7年（1527年）には、兵火のため多くの建物が失われ、再建を果たすも、明智光秀による焼き討ちや江戸時代の衰退も影響し、寺勢は衰退の一途をたどりました。

二王門

光明寺の象徴である二王門は、三間一戸の入母屋造りで、栩葺きの二重門です。戦後の修理過程で、1248年に建築されたことを示す墨書が確認され、貴重な建築の詳細が明らかになっています。この門は中世の二重門としては非常に稀少で、1954年には国宝に指定されています。今後の修理も予定されており、文化財としての価値はますます高まっています。

伽藍の構成

光明寺にはさまざまな重要な構成要素があります。例えば、本堂には千手観音菩薩が安置されているほか、二王門は国宝として知られています。また、地蔵堂や庫裡（くり）なども寺院内に存在し、大正時代に再建された庫裡もあります。さらに、梵鐘は江戸時代に改鋳されたもので、寺院の歴史を物語っています。

文化財

光明寺には、国宝と重要文化財が含まれています。国宝である二王門は鎌倉時代に再建されたものであり、重要文化財には木造金剛力士立像が2体含まれています。更に、本堂は京都府指定文化財として保護されており、江戸時代後期に再建されました。これらの文化財は光明寺の歴史の深さを象徴しています。

アクセス

光明寺へは、山陰本線の綾部駅からあやバス上林線を利用し、「あやべ温泉前」で下車、その後徒歩で約40分です。今日でも多くの人々がこの歴史ある寺院を訪れ、その魅力に触れています。

周辺の見どころ

光明寺周辺には君尾山、二王公園、あやべ温泉などの観光地も点在しており、訪れる人々には散策やリフレッシュの機会を提供しています。また、頭巾山のブナ林など、自然の美しさを堪能できるスポットもあり、多様な体験が可能です。光明寺だけでなく、周辺地域の魅力もぜひ楽しんでいただきたいです。

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