児玉神社 (藤沢市)

児玉神社：江の島に眠る児玉源太郎の魂

児玉神社は、神奈川県藤沢市江の島に位置し、日露戦争で多大な功績を残した明治時代の軍人、児玉源太郎を祀る神社です。その歴史は大正時代に始まり、児玉源太郎の偉業を偲び、その魂を鎮めるために建立されました。

祭神

主祭神は、児玉源太郎命（こだまげんたろうのみこと）です。児玉源太郎は、日露戦争における参謀次長としての活躍をはじめ、台湾総督として台湾の近代化に尽力するなど、多岐にわたる分野でその才能を発揮しました。

歴史

神社の創建は大正7年（1918年）に遡ります。創建の背景には、児玉源太郎の死後、その功績を称え、その霊を慰めたいという人々の熱い思いがありました。読売新聞の記事には、児玉が日露開戦間際に江の島で静養していたことが記されており、その地が神社建立の地として選ばれた理由の一つとなっています。しかし、2020年には境内全体が競売にかけられ、その存続が危ぶまれています。

境内

境内には、以下のような見どころがあります。

一の鳥居： 台湾の婦人会から寄進された石造の鳥居。
爾霊山高地の石塊・棗萩松碑： 日露戦争の激戦地、203高地を記念した石碑。乃木希典の漢詩が刻まれています。
後藤新平の詩碑： 台湾総督時代の児玉源太郎を讃える後藤新平の詩が刻まれています。
山縣有朋歌碑： 児玉の上司であった山縣有朋の歌碑。
狛犬： 台湾の有志から贈られた狛犬。口の中で石の玉が回る名品として知られています。雄は銭を、雌は子供を持っています。
神楽殿正面扁額： 李登輝元中華民国総統による揮毫。

児玉神社は、児玉源太郎の功績を偲ぶだけでなく、台湾との深いつながりを示す貴重な文化遺産でもあります。江の島を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

アクセス

小田急江ノ島線「片瀬江ノ島駅」から徒歩約15分
江ノ島電鉄「江ノ島駅」から徒歩約20分

注意事項

2020年に境内全体が競売にかけられており、今後の神社の存続が不透明な状況です。訪問の際には、事前に状況をご確認ください。

まとめ

児玉神社は、日露戦争の英雄、児玉源太郎を祀る神社であり、台湾との深い絆を示す場所でもあります。江の島の自然に囲まれた静かな空間で、歴史と文化に触れてみてはいかがでしょうか。しかし、将来的な存続が不透明であるという点に留意が必要です。

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